常勤保育士と非常勤の違いなど

ジャム
こんにちは、
経験20年の理系保育士
ジャムです。

(プロフィール)(@jamgakudoツイッター)

【保育士の勤務形態の違い】

👆今回はこれについて、あなたにお話していこうと思います。

私が昔、10年目ばかりを集めた研修に出た時に「働きやすさ」についての議論になりました。

そんな中で、

10年目
働きやすさを考えるなら

非常勤になればいいじゃない!

という意見を言う方がいました。

10年目の常勤保育士。。

ジャム
非常勤と正規職員の

待遇の違いを知ってて
言ってるのかな・・?

結構な衝撃を受けました。

正規と非常勤では、給料も違えば身分の保障の点でも大きな差があります。

働きやすさだけを求め、年収を半減させてまで、安易に正規職員から非常勤となる人はいないでしょう。

ですがその人はそう言いました。

保育士として働いていると、世界が狭くなりがちですよね。

この記事では正規職員非正規職員派遣やパートなど働き方の違いによって給与や待遇でどの程度違ってくるのか、

それぞれの立場のメリット・デメリットなどについて、お話しようと思います。

保育関連の用語解説記事はこちら↓

【保育施設の運営法人の違い】社会福祉法人や株式会社など違い比較

【認可保育園と認可外、認証の違い】公設民営など保育士の基礎知識

【正規保育士、非常勤、契約、派遣保育士】勤務形態による様々な違いを解説

常勤と非常勤の違いなど

0.保育士の勤務形態のデータ

2015年に厚生労働省が行った調査があります。

保育施設の運営元別に、正規と非正規の割合を調べたもの。

雇用形態のデータ
保育士等に関する関係資料 - 厚生労働省

公営では半数以上が非正規職員となっています。

1.正規職員、正社員

正社員正規職員と呼ばれるのは、

正規職員

●雇用期間は無期限

●法人や施設に直接雇用されている

よほどのことがない限り勝手に辞めさせられないので、かなり安定して働ける形態が正規職員とか、正社員とか言われる立場です。

雇っている側としても、長く働いてくれることを期待しているので、能力開発や研修・キャリア形成に積極的となるのが普通です。

  • 待遇面の安定
  • 福利厚生の充実
  • ボーナスが定期的に出る

など、他の雇用形態の職員より明らかに優遇されていることが多いですが、

それはひとえに「長く安定して働いてもらい、上がった経験値で貢献してもらうために」、です。

基本的には望めば、会社が潰れない限り定年まで働けます。

他の見方をすると、雇う側には面倒を見る責任があるとも言えます。

法人
一度雇ったら
一生の付き合いです!

だから雇用に慎重になるのは当たり前で、なかなか正規職員になれないというのは、園余りの売り手市場の保育士と言えど、よくある悩みになります。

他の雇用形態の職員よりちゃんと働いてもらわないといけないので、指導が厳しくなったり、発生する責任も重いものとなります。

【保育園余りの時代】に、保育士は自分だけの特殊スキルを磨こう

2.常勤保育士、非常勤の違い、無期転換ルール

常勤非常勤の違いは

常勤と非常勤の違い

●雇用期間の有無

●労働時間の定めの有無

労働時間の定めとは、一日6時間以上の月20日以上勤務がないと常勤とはみなされないということ。(内閣府)

そして保育士の世界では、

  • 一日8時間
  • 週5日換算(月20日)

が一般的で、36協定により残業が付くのが一般的な常勤の形です。

時短勤務となり、また復帰するような働き方をする場合もありますが、あくまで一時的です。

36協定

36協定とは、労働基準法36条に基づく労使協定であり、企業が法定労働時間(1日8時間・1週間で40時間)を超えて労働(残業)を命じる場合に必要となります。

上記のとおり、36協定は、締結し、所轄の労働基準監督署へ届出なければ、企業は従業員に法定労働時間外で労働(残業)させることはできません。

届出をしないまま、法定労働時間を超えて労働させると「労働基準法違反」になります。

人事のミカタ

一方で非常勤は、常勤以外の非正規職員全般を指す広い意味を持つので、契約社員からアルバイトまで含みます。

そのため現場によっては常勤無し、例えば学童クラブなどでは、契約で雇われた非常勤のみで回している現場も少なくありません。

無期転換ルール

非常勤でも通算5年契約して働けば、雇用期間が無期限になる「無期転換ルール」ができました。(2013年)

それが適用された後は雇用期間による区別ではなく、働く時間によって区別されることになります。

ただ無期契約になったとしても、待遇面や労働時間などはそのままとなるのが普通です。

なので無期転換されたとしても、非常勤だったのが急に常勤になるわけではありません。

この制度は通算5年で、何かの事情で契約してない期間が半年空いてなければ、申請すれば通るもの。

申請しないと契約期間のたびに更新となります。

そのうち辞めるつもりで、契約期間があったほうが辞めやすいといった事情があれば別ですが、申請しないデメリットはあまりないように思えます。

(労働者からは基本的に、契約期間関係なく言えばいつでも辞められるため。)

こども

3.派遣保育士とは

派遣保育士は派遣会社に登録している人が、派遣会社から出向してやってくるもの。

派遣保育士の雇用主は派遣会社、給料も派遣会社から出ます。

派遣保育士

●派遣会社を通した間接雇用

●契約期間は数ヶ月単位で、最長で3年

雇用主は施設長ではないので、派遣先の職場への要望や不満は派遣会社を通して行います。

給与は施設としては、派遣会社への手数料+本人分を支払う形になります。

保育士
なんでこんな
面倒なシステム・・

と思いますが、

施設としては正規職員が来るまでの繋ぎとして、3ヶ月ごとの契約の形ができたり、

働いた時間だけきっちり給料を支払うだけで処理が楽だったり、メリットもあります。

変な人を正規採用してその後苦労するよりは、派遣保育士をメインに考えている職場すらあるくらいです。

働く側としては、ライフスタイルに合った働き方ができたり、派遣会社が仲介しているので、持ち帰り仕事やサービス残業は発生しないのがメリット。

サービス残業は保育業界で減ってきているけど、まだ0じゃないんですよね。

また無期転換ルールは、派遣会社との契約で発生します。

そして、いくら派遣先の職場が気に入っても「同じ職場では3年まで」というルールもあります。

だから派遣保育士の立場では、1か所で施設改善まで腰を据えてやりたい!という働き方はできません。

ただ派遣から正規職員へのスカウトも、施設によってはあります。

私ジャムの妻は他業種で長い間派遣でしたが、主任待遇でスカウトされて正規採用されてました。

施設長
良い人は正規職員へ
スカウトしますよ!!

派遣に強い求人転職サイトもあります。

【ずっと保育士】

4.契約職員、嘱託社員とは

契約社員も嘱託も

  • 直接雇用
  • 契約期間あり

という点では同じです。

労働時間が長い場合を契約、短い場合を含む時に嘱託とか契約とか言ったりします。

契約社員

契約期間のある正規職員といったイメージ。

待遇が正規職員並みに高い、ということもあります。

「契約職員」というのは法的に決まっていて、契約期間だけ最長3年縛り(医者など専門職なら5年)が法律であります。

しかし派遣と違って再契約が可能なので、5年過ぎれば無期転換ルール発生、そうなると正規職員と変わりがなくなります。

嘱託

正規よりは短時間契約期間を決めて働く形ですが、契約社員と違って、呼び名と内容に法的な決まりはありません。

中身はアルバイトと変わらない場合もあります。

ただ一般的に嘱託と言うときは、定年後のベテランを短時間で再雇用する時の呼び名としてよく使われます。

契約も嘱託も、給与や勤務時間などの条件は、話し合いで個別に決定されることも多いです。

人柄が知れて正規職員への道もあるのは、他の形態と同じです。

子ども

5.アルバイト、パートの違いと注意点

アルバイトやパート保育士

●直接雇用

●雇用期間あり

●短時間の不定期シフト制が多い

アルバイトもパートも同じ意味ですが、一日限りの単発やごく短期間の契約をアルバイトと言ったりします。

給料は時給で払われるのが普通です。

仕事内容も責任ある立場というよりは、指示を受けて動くような働き方が主。

ですが「非常勤」という呼び名で中身は

  • 時給
  • シフト制
  • 短時間
  • 賞与なし

↑みたいな、パート職員と変わらない待遇なのに責任だけ重い、といった形で職員募集している施設も多いです。

「経験のため」など、責任ある仕事をパートの待遇でやりたいなら別ですが、そうでなければ名前に惑わされないように。

保育園では、例えば保育補助はほぼパート職員で雇われますね。

フリー保育士もパート職員として募集がよくかかっていて、自分の都合で短時間だけ働きたい場合は便利です。

資格手当がついたりします。

実はパート保育士はとても貴重な人材で、どの施設でも欲しいけど集まらない現状です。

なぜなら時給が高いところに人が集まるのが普通だから。

ジャム
結構シビアですね。

保育業界では、パート職員と言えども自分を安売りしないほうが良いという話でした。

余談ですが保育施設の判断基準として、アルバイトやパート職員への対応一つ見ると、ブラック施設かどうか判断できたりします。

保育士の保育園【最重要見学ポイント】ブラック園を避け自分に合った施設を

6.保育施設の雇用形態の解説まとめ

1章 正規職員正社員

契約期間なし、待遇もよくキャリア形成もしやすい反面、責任が重くフルタイムで働き残業も発生しやすい

2章 常勤、非常勤の違い無期転換ルール

常勤と非常勤の違いは、正規職員かそれ以外の違いと同じ。

常勤と呼ぶには一日6時間、月20日勤務以上。

通算5年過ぎれば申請によって無期雇用になるのが無期転換ルールで、2014年から。

3章 派遣保育士とは、雇用形態が派遣会社から出向してくる間接雇用。

期間も数ヶ月単位〜最長3年。

働いた分だけ給料が出て、働きやすい反面、どんなに気に入っても3年しか同じ施設では働けないルールがあります。

無期転換ルールがあっても同じですが、正規登用される道もあります。

4章 
契約職員は法的に決まりがあって、契約期間は最長3年で再契約あり。待遇は相談により決まります。

嘱託社員は法的な決まりはなく、一般的には定年後に再雇用された人を指します。

5章 
アルバイト、パートについて簡単に触れました。

保育業界では、責任だけ重いけど待遇はパート職員としての募集もよくあるので注意しましょう。

ジャム
ここまで読んでいただき
ありがとうございました

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保育関連の用語解説記事はこちら↓

【保育施設の運営法人の違い】社会福祉法人や株式会社など違い比較

【認可保育園と認可外、認証の違い】公設民営など保育士の基礎知識

【正規保育士、非常勤、契約、派遣保育士】勤務形態による様々な違いを解説

保育士の悩みはだいたい、

  • 人間関係
  • 収入面
  • 待遇や将来性

↑これらを解決するには転職か、スキルアップ

働く施設を変えたい場合、保育業界では転職は普通のことです。私がいくつかの転職エージェントに登録して、キャリア20年の目からみた感想なども書いています。

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