新人がすぐ落ち込む
普通に指導してるつもりなのに、
相手がすっごく些細なことに、
ずっと囚われて考え込んでしまったり、
そのつもりがない一言で
叱られたと感じて落ち込んだり、
時には、
「あの先輩って怖いんだよね」
自分の悪口を影で言われてるのを知ったり
新人や後輩への指導がうまく行かないと、
子どもに対応したいのに、
何で大人に構わなくちゃいけないんだ!
余裕ない現場ならなおさら
イライラが募ってきませんか?
または想定外の反応が返ってきて
あなた自身が自分を責めてしまったり。
よく分かりますよ。
経験20年の理系保育士ジャムです。
セラピストでもある私の視点から、【新人や後輩保育士がHSPらしいときの対処法】について書いていこうと思います。
ここでこの記事テーマのHSP問題。
- 想定外の反応
- 些細なことを気にしてくる
- すぐ落ち込む
- 1人の子にこだわってしまう
- 何も言ってこない
👆️こんな感じだと、
その新人や後輩はHSP傾向の可能性が出てきます。
HSP~感受性が豊かで傷つきやすい人たち
この傾向のあるのは
5人に1人と言われているので、
気づかないうちに、
あなたは確実に出会っています。
HSPと言われると、
内向的で静かなイメージかもしれませんが、
明るくても傷付きやすいHSS型もいます。
それで
と思って指導しても手応えが感じられず、
原因がよく分からなくって
新人が悩みの種になるのはよくあるケース。
HSPはこちら
この人ってHSPかも
と感じたときにどうしたらいいか。
あなたが何に悩んでいるのか?
そこから解きほぐして具体的にできることや、
仕事上の付き合いで対応するときの、
必要な配慮やマインドについて、
書いていこうと思います。
HSPの分類や特性の基礎知識がある前提で
この記事を書いています。
1.すぐ気にしちゃう新人保育士のよくあるケース
明るくても傷つきやすいのがHSP
新人で頑張ってるのをほんの一言
言われたのをきっかけに
明らかに元気がなくなってしまう。
「言っていいのよ」と伝えても、
なかなか自分な考えを言わないで、
よく分からないタイミングで、
昔のことを持ち出すことも多くて、
どうしようもないわ。
振り回されるように感じる場合も。
他にも
子どもに丁寧に関わりたいと思うのはいいけど、
全体視点が理解できなかったり、
次こうしようではなくて、
過去の小さな関わりにずっとこだわっていたり、
言いたいことがありそうなのに
溜めてしまっている感じがしたり、
怒られた次の日はすぐ休んでしまったり、
そんな捉え方するの!?
想定外の反応に戸惑う。
想定外もけっこう極端な人がいて面食らうし、
理解できないことも多いんです。
HSEは外交的で仕事できそうだけど、
メンタルのベースはHSPの性質。
と思って仕事を振りすぎてしまい、
断らない後輩は手一杯になって限界を超えてた。
うまく行かない状況で悩んだり、
余裕がなくなって疲れてしまってるのに、
真面目だからそんなのを隠して限界を超え、
相談もなしに急に休みがちになる。
なんてケースもあります。
2.新人や後輩がHSPかも。困っている場合の状況分析と問題の本質は?
まずあなたに質問をします。
新人や後輩のがHSPかもしれないとして、
あなたは何に困っていますか?
①相手が辛そうだからあなたが辛い
②大人にかける手間が増えて子どもへの時間が減る
③人手1カウントが期待通りでないため保育環境のリスクが増える
①なら問題はあなたの感情にあって、
もしかしたらあなた自身もHSP傾向かも。
自分では気づけないのですが、
どのケースでもHSPについては知る必要があるので、今は再度この記事だけを紹介しておきます。
現実的には
②大人にかける手間が増えて子どもへの時間が減る
③人手1カウントが期待通りでないため保育環境のリスクが増える
どちらかだと思います。
そこで問題の本質は何か?考えてみると
おそらく真っ先に思い付くのは
相手が期待通りでないこと
だと思います。
こうすると相手に問題がありそうですが、
そこを言っても解決しませんよね。
問題の本質ではありません。
なにしろ相手は新人や後輩、
その施設での経験値ではあなたが上。
そしてこの記事の主題は能力的な問題でなく、
相手がHSPかもしれなくて、
精神的に気がかりな面があるケース。
相手が期待通りでないことの問題の本質は
- あなたの心の中
- 施設の環境
にあります。
職場環境ですが、
あなたの心に大きく関係してくるのは
間違いないところです。
余裕がなくて新人に構っていられない、
新人も人手にカウントされてるのに
期待通りの動きがないから
あなたの仕事が増える
余裕のなさは職場環境が原因です。
原因ですが、言ってもすぐには改善が難しめ。
そのため、とりあえず解決のために
なんとかするのはあなたの心になります。
状況把握の手順
①困っている場面を細かく書き出す。
職場の余裕の程度によっては難しいですが、
悩み続けるよりはいいと思うので、
スキマ時間を使ってでもやる必要ありです。
新人HSP問題を
解決したいならね。
- 仕事上で意思疏通ができない
- 想定外の反応が返ってくる
- 細かいことを気にしてチームの動きが悪く
- たびたびフリーズしてて子どもの安全が心配
職員の精神衛生もあなたが施設長など、
立場によっては考えなくてはいけませんね。
②その困った状況はなぜ引き起こされるのか?
あなたが、後輩新人保育士がHSPかも?
この記事を読むくらいまで来ているなら、
なぜ引き起こされるのか?
は「相手の特性によるかもしれない」と、
けっこう状況が見えてきてると思います。
相手がHSPだとすると、普通の人には
特性的に理解できない部分があります。
といってもパーソナリティー障害のように
不安定すぎて全く理解不可能でなくて、
ある程度は想像できる特性です。
- 人の心を察しやすい
- 気づかない細かいところにも気づける
この辺りは保育士で生かせる特性なので、
HSPは適切に対応できれば
かなり良いパフォーマンスを発揮できます。
反対に環境がストレスフルだと
真っ先に影響を受けてつぶれてしまうのも
HSPの特性です。
一般的なHSPの特性を知る
その人に特有の性質を知る
- 怒られるのには弱い
- 感受性が強くて、人より耐えられない
- 打たれ弱い、
- 人の心を察するあまり言えない
- 細かいことが気になってしまう
- 明るいのにふとした瞬間に顔が暗い
特性理解はこちらの記事である程度分かります。
その人に特有のものは、
今まで関わってきた内容から思い出しましょう。
理解できればその人にとってのNGワード
みたいなことも、
言う方が認識してればストップもかけられます。
期待しないで裏切られないし、
HSPの相手も無理な期待されないで
いくぶんか楽になるでしょう。
①具体的に困っていることを紙に書く
②HSPの一般的な特性を知る
③その人の個性を理解する
どんな状況で気にしてしまうのか?
とかね
理解に役立つ繊細さん系の本
3.HSPかも自分ができる具体的な解決策と必要な心構え
HSPとその人の性質について知れたとします。
考えられる必要な心構えと具体的な解決策を
いくつか挙げてみます。
心構え
- 想定外が来ることを予想
- 自己防衛の行動へも理解を示す
- 感覚過敏への理解
- 課題の分離
言葉かけなど
- 否定しないで言い方をソフトに
- 叱咤系はNGと知る
- NGワードを避ける
- 見通しを具体的に示して行動してもらう
- タスク管理と休憩の保証
- 目的思考で同じ絵をみる
- ひいきに映らない雰囲気を作る
3-1.HSPに対応するときの心構え
①想定外を想定
いくら対策してもその上を来ることを、
心構えとして持っておきましょう。
特性を理解していたつもりになっていると、
思い通りの反応がなくて困惑します。
悪くすると
あなたが自分を責めてしまって、
精神的にもよくないですよ。
②自己防衛の行動へも理解を示す
HSPの方はそれまで生きてきた中で、
- カミングアウトしてくる
- 傷つかないために人との距離を取る
- 限界だからと言って突っぱねてきたり
- 意見を求めてもひたすら空気になってたり
自分なりのしのぎ方を身に付けています。
特性理解が進めば、
自分を守ってるんだな
が少しずつ分かってくるので、
許せる範囲なら大目に見てあげましょう。
③感覚過敏の特性と仕事そのもの
HSPは感覚過敏なので、
保育現場にはいるだけでも疲れる人も。
そこで1分ぼうっとしてると
と思いがちなのが保育現場。
子どもがいるのにぼうっとはダメですが、
事務作業などなら問題ないですよね。
HSPは落ち着くための時間が多くなりがち。
認めてあげるのも必要になってきます。
④課題の分離
あなたはその人ではないので、
必要以上に入れ込まないことが必要です。
相手が悩んでいると情が移ってくるから、
それに引き込まれやすくなってきます。
・・でも待ってください。
あなたがどんなに考えても人は人。
やれることをやって、なお期待はずれの結果でも
仕方ないところ。
実際に私も気を遣って話を聞いたり、
振る仕事を絞ったり頑張ってみたけれど、
なお辞めていった人がたくさんいます。
そんなとき、あなたには責任はないんです。
あなた自身が
自分を守って欲しいです。
極論余裕がなくて、
その人に何もしてあげられなくてもやむ無し。
保育現場は新人のための職場ではなく、
子どものための職場だからね。
3-2.具体的にできる言葉かけなどの対応
①否定しない言葉かけを自分で思ってるよりソフトに
HSPの相手にかける言葉は重要です。
かける言葉によって浮き沈みが激しいですよね。
特に否定されると落ち込むのがHSPの性質。
外交的で頑張っているHSS型でも、
否定されると落ち込みます。
特に感情で否定せず、
言い方を思ってるよりソフトにするのが◯です。
②叱咤系の関わりは一回もNGと知る
保育士は基本的に職人気質なので、
叩き上げられたから、
新人は叱咤激励して
叩き上げるべき
みたいな体育会系も多いんですが、
HSPには全く合いません。
あなたが潰してしまう可能性が高くなります。
また普段は気を遣ってても一時の感情で
衝動的に厳しいことを言ってしまって
後で後悔しても遅いんです。
一度の発言をずっと引きずって、
ずっと覚えてるのもHSPの特性です。
隠すのもうまいので、
大丈夫と思ってるのはあなただけで、
何年も根に持たれてるなんてのも珍しくない事。
あなたが安定して、一度たりとも厳しくしない
を心がけましょう。
保育現場で子どもを怒鳴らないのと同じ。
あなたのような正確に
物事をとらえられる人なら大丈夫でしょう。
③HSPへNGとされているワードは避ける
- 考えすぎだよ
- あなたがいけない
- はっぱをかけるつもりの叱咤
- やる気がないんじゃないの?
- 気のせいだよ
- 頑張れ
こんな声かけはダメとされています。
否定系と、
流してもらおうとしてかける言葉たちです。
④方針や見通しを具体的に示してとりあえず行動してもらう
納得できてなくても
納得してもらわないといけない場合もあります。
HSPだと感情先行なので、
論理的説得は無理なこともあります。
コツは逃げ道を作って行動してもらうこと。
考えすぎて脳内で悪い方に行きがちだけど、
やってみたら大したことなかった。
👆️こんなのはいくらでもありますよね。
案ずるより生むがやすし。
HSPの人たちが学ぶべき言葉ですが、
不具合があれば
考えてみましょう。
こんな感じで半ば無理やり行動してもらい、
脳内の世界から脱出してもらいましょう。
⑤相手のタスク管理を大雑把にでもして休憩の保証
頼まれると断れないから
手一杯になってしまうのもHSP特性。
回りが忙しいのに自分が暇すぎるのも、
人によっては「手伝いましょうか」が言えず、
必要とされてない感を感じるので
配慮がいるかもしれません。
新人の仕事管理は先輩の仕事なので、
別にHSPに関係ありません。
まあ特に説明は要りませんね。
⑥目的思考を徹底して同じ絵をみる
HSPは感情先行なのと、
経験値がないうちはしてくる提案も
小手先のことばかり。
小さいことが気になってしまう特性です。
考えて出した結論なのに、
そんな些細なことを
言ってくるの?
これは相手が全体的なビジョンがまだないから。
新人なら誰でもそう、HSPに限りませんよね。
この園の方針などを早めに共有しておきましょう。
⑦特別扱いに見えないようにするか
性質に配慮していることを周りに示す
ひいきしてるように映ったら、
あなたがいくら配慮しても
その新人は他の人から意地悪されます。
女性が多い職場の残念な保育士あるあるで、
こんな価値観をもった人はたくさんいます。
だからミスしても◯◯さんだけ怒られない
なんてのは"えこひいき"に見られます。
その人の特性を知ってるあなただけが
いじめられてる現場は見ぬふりをして、
他の人がいないときに手をさしのべる。
👆️こんな学園生活的な関わりは仕事では×。
ある程度のカミングアウトが必要で、
本人の了承のもと
「施設長の裁量で配慮している」
こんな感じで示してもらいます。
新人でHSPでも、環境が良ければ
保育士としての能力が高い人も多いんです。
経験を積んでいけば、
いずれ配慮が必要にならなくなります。
4.一番効果のありそうなことをやる
どれが一番効果的なのかは、
あなたの職場環境と相手の性質によります。
色々挙げましたが、
全部やろうとすると全て中途半端になって、
いつの間にかもとに戻るというのが
よくあるパターン。
ですがあなたが先輩、相手が新人や後輩なら、
3章の全てを、
ある程度でも気にかける必要があります。
そこが新人に対する先輩の辛いところ。
それでもあえて1つ挙げるなら、
特に重要なのは信頼関係を崩さないことで、
そのためにHSPの新人に対して
叱咤系の指導をしないこと
になります。
5.期間設定してやってみてどうなるか?顛末の事例
やってみてどうだったか。
期間を設定して効果をはかりたいところですが、
相手は新人なので計画的に
1ヶ月スパンで考える必要があります。
あなたの大切な心構えは
結局は人の問題
ということ。
職場として改善して、
気を遣ってできることをやったけれど、
何かのきっかけで休職し、
いつの間にか退職していった人を
何人も見てきました。
HSPの人は基本的に保育士には向いてない寄り、
向き不向きの記事
やれることをやっても効果がなくても仕方なし。
その場合は例えば一番の悩みが
その人が退職したことで解消されたなら、
後味な悪い気もするけれど「解決した」
ということになります。
失敗前提ではなくて、
うまくいけば本人も回りの人も、
配慮をしつつ気持ちよく働ける場合も多いです。
結局は人と環境やタイミング次第!
6.保育士の新人や後輩がHSPらしい時の対応まとめ
新人や後輩がHSPかもしれない時は、
- あなたが何に悩んでいるかを知ること
- HSPの一般的な特性を知ること
- その人の特性を知ること
その上で
- 必要な心構え
- できること
を分けて考えます
(3章)
同僚がHSPの場合とかぶりますが、
新人に対する先輩としては、
やれることが増えてきます
心構え
- 想定外が来ることを予想
- 自己防衛の行動へも理解を示す
- 感覚過敏への理解
- 課題の分離
言葉かけなど
- 否定しないで言い方をソフトに
- 叱咤系はNGと知る
- NGワードを避ける
- 見通しを具体的に示して行動してもらう
- タスク管理と休憩の保証
- 目的思考で同じ絵をみる
- ひいきに映らない雰囲気を作る
そのあとは同僚に対するのとは異なり、
ある程度はすべての要素を気にかけてやってみる。
(4章)
やってみることが多いので、
余裕のない現場だと厳しいかも。
その場合はあなたの問題ではなくて、
余裕のなさを作り出している
何か別のものに問題があります。
そしてそのような環境では、
新人がHSP傾向にある場合は、
おそらく生き残れないと思います。
職場にあとからやって来た
新人や後輩の面倒を見るのは
先輩の仕事のうちですが、
それが負担になると、子どもへの影響も出てきます。
ここで書いた解決や対応策は、
やれば解決する可能性は高いものの、
相手次第では無理なこともあり、
そもそも環境的にやれない場合もあります。
あなたが過度に責任を感じない程度に、
無理なくできることをやってほしいと思います。
ありがとうございました
よければコメントなどいただけると嬉しいです👇️
HSP理解に役立つベストセラー 繊細さん系の本
文中で紹介したリンク👇️