保育施設のボトルネックは誰?
興味本位でも、この記事を見つけて読もうとしているあなたの状態は
・もっと効率的に働きたい
・子どものために時間を使いたい
・主任や園長の許可を取る場面で仕事が止まる
こんな感じでしょうか?
保育はチームでやる仕事なので、ボトルネックの存在が全体の仕事を決めてしまいますね。
経験20年の理系保育士
ジャムです。
【保育現場のボトルネックへ、制約理論を知って対処する】
私の仕事は早いのですぐ終わるのに、他の人が遅いことでチームでやる仕事が期限ギリギリになり、ヤキモキしたことが何度も何度もあります。
特に主任や園長チェックで止まることが多く、直しが入るのも期限ギリギリで返ってきたり。
でも上の立場の人は、自分がボトルネックだとは夢にも思ってないのが度し難い。
こんなところも数ある保育現場の不具合の一つと言えますが、保育学校では働き方について、間違っても教えてくれないからしょうがない面もあります。
また保育の質の面でも、施設内に制約条件があるとレベルが頭打ちになるので手を入れるべきところ。
20年以上の保育現場経験に加えて、別口でビジネススクールでも学んだ私が、
保育現場でうまく行かない違和感を取り除くヒントを、分かりやすくお話していきますね。
4-1.管理職がボトルネック
4-2.下の立場がボトルネック
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1.新人でもベテラン保育士でもボトルネックになり得る
ボトルネックとは2章で詳しくお話しますが、全体の仕事の制約になるものという意味です。
- 製品を作るときに部品ABCが必要
- 部品ABが1分で作れるが、
- Cが10分かかるとき、
- 製品ができるのは10分になります。
↑Cがボトルネック。
保育現場のボトルネックというのは、色んな意味がありますが
●働きやすさとしての仕事の早さや効率
●子どもや保護者の満足度など保育の質
こんな保育施設全体の仕事を考えた場合、ボトルネックはどこ?誰なのか?という話。
と思いきや、全体的な効率を下げているのは主任や園長というのもよくある事なんです。
確かに新人保育士は経験不足から、分からないことだらけ。
だから全体のレベルアップを図ろうとした時に、真っ先に新人教育が思いつきます。
新人の働きがボトルネックになるのはある意味正しいけれど、多くの新人は何でも吸収するので、教えた分だけ全体のレベルが上がります。
なので職員が新人だらけという特殊状況でなければ、新人がボトルネックというのは本質ではありません。
でも、
教育カリキュラムが決まってない
マニュアルすらなくて口伝で教育するだけ
こんな保育現場も少なくないですね。
この場合のボトルネックは、新人教育システム。
もっと言えば、新人教育システムを作れない園長主任レベルがボトルネックと言うわけです。
もっと簡単な話として、園長や主任に最終決定権が多いのに、その人たちが忙しくて対応できない時もボトルネックとなります。
忙しく頑張ってるつもりだけど、自分がボトルネックになっている先輩や主任、園長はたくさんいます。
何も保育現場に限ったことではなく、一般の会社でも似たようなことが頻繁に起こっているのです。
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2.エリヤフ・ゴールドラットの制約理論と保育現場の関係
職場システム全体を見たとき、
色んな意味で一番低いレベルより上には行かないという前提に立って、どう生産性をあげていくのか?
と言うのがエリヤフ・ゴールドラットの制約理論。
どこかに足を引っ張る要素があると、全体がそこで頭打ちになりますが、その原因を制約条件とかボトルネックとか言います。
工場のラインで物を作る場合だと、どこがボトルネックなのかは目に見えて遅いのですぐ分かりますが、
保育現場では分かりにくくて、長く働いても気づかないものが制約条件だったりします。
●全て人力というシステム的な問題
●人の能力や時間資源の問題
具体的に何かというと、
・やらなくてもいい仕事に時間使いすぎ
・能力が高い人が力を発揮できない
・管理システムが機能していない
・人間力に頼りすぎな雰囲気
こんなものが保育現場の制約条件として多いものです。
エリヤフ・ゴールドラットの制約理論で生産性を上げるプロセスは、
① ボトルネックを見つける
なんとなく把握している場合も多いけれど、何となくをはっきりさせる段階。
仕事が2倍になった場合に一番問題になることは何か?
という視点で考えると分かります。
② ボトルネックの最大活用
まずはボトルネックとしても、十分に働いてもらうこと。
③ ボトルネックに全体が合わせる
ボトルネックの能力に全体が合わせて、サポートすること。
早い人が仕事を終えて、「やった方が良い仕事」をするのではなく、全体を考えてボトルネックの人の手伝いをするなど。
④ ボトルネックの能力を高める
教育やシステム見直しなど
⑤ 次のボトルネックを探す
①~④を繰り返していきます
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3.自分がボトルネックにならないためには、全体を見て能力を上げ、仕事を精査する
1章でお話しましたが、新人から園長主任レベルまで誰でもボトルネックになり得ます。
頑張っているつもりでも、意に反してそうなっている場合が少なくありません。
なのでまずは自分が施設のボトルネックにならないように
・全体の仕事を自分が止めていないか
・余計な仕事をしていないか?
・自分の能力を上げること
を見直してみましょう。
ちなみに能力を上げるのは最後です。
頑張れば現状が改善できるというのは間違いで、よく言われるように「正しく頑張ること」が必要だから。
経験を積めばやれることは増えていくけど、一番能力も経験のある園長もボトルネックになるというのは、働き方やマインドの部分で不足しているからです。
しかし誰も教えてくれないので、自分で気付けなければ何十年働いても同じ位置。
みたいな経験をしてきたはずなのに、自分がいざ上の立場になると繰り返すわけです。
私が学んだビジネススクールで、こんな話があって衝撃を受けました。
北原さんという方の話で、
人の管理の仕方、自分のやっているビジネスというのを1回 1 回細分化して、何が自分じゃなければできないのか、自分じゃなくてもいいことは何なのかということを1 個 1 個全部紙に書き出して分けていったんです。
その時に、根本的に「指示だけでいいな」と思っちゃったんです。
(中略)
店舗の店長を任せてもらっているんです。
実際に、うちの経営者という人が素敵な方で人間力に満ち溢れている方なんです。気づき、気遣い、心配りの鏡なんです。
ですから、根性論なんです結構。
どうやって売上作ればいいですか?
「そんなの根性でやるんだよ」。
やり方はどうやればいいですか?
「少し働く時間を伸ばしてみようか」とか、そういうことなんです。
(中略)
全部マニュアル化して、サロンの新入社員以外全員が誰か休んでもできるようにしてきたんです。
そうすることによって私がいなくてもできるようになっていくの自分の時間はどんどん空いていきますよね。
↑こんなことをしたら従業員も満足度が上がり、業績も大きく伸びたけれど、この方の時間はほぼ取られず、
辞めると言ったら社長に引き止められ、北原さんの条件を認めてもらうことで残留。
そして何をしたかと言えば、
勤務中の大半を本を読んで、仕事に活かすという働き方
にシフトチェンジしたそう。
一方保育現場では、紙を切ったり貼ったり掃除をしたり、ほとんどの保育士はそんな作業的な仕事に時間を使い過ぎ。
忙しく頑張ればいいと思って頑張ってるつもりなのに、いつまで経っても余裕がない。
自分がボトルネックにならないためには、正しく頑張らないと駄目
という話でした。
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私がオススメするのは仕事そのものの勉強を、早い段階でやっておくこと。
私は1つしかスクールを知らないので、それを紹介しておきます。
これ↓
これは表題こそ「一億円事業の作り方」みたいな怪しい感じですが、本質はビジネスつまり仕事そのものの学習です。
世の保育士は、リーダーシップや保育理論を勉強しようとするからそれしか分からず、点が点のまま。
世の中がどうなっているか?ベースがないから、別の知識がそれぞれ独立していて繋がらないんです。
それが基礎としてのビジネス知識を得ることで、持っている全ての知識・スキルが線や面としてつながるようになり、
昨日まで保育に全く関係ないと思ったものが、広がりを持つようになります。
なんで一億円事業の作り方なんてのを保育士の私が勧めているかといえば、そこがビジネスの最高峰なので、そこを勉強すればそれ以下は分かるようになるから。
実際のところ一億円事業作るのは、セミナー受けるだけじゃ無理ですが、副業レベルなら十分可能。
なので、今後保育士としてよく出てくる収入の壁に悩むことも無くなります。
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さすがに保育学生のうちに、追加でこれを学ぶのは難しいと思います。
しかし就職して2年目や、できれば一年目からでも勉強すると、一生の資産になります。
また周りの保育士はビジネス知識なんて誰も持っていないため、あなた発信で職場をよくできる可能性が高くなります。
結果的に「子どものために気持ちよく、みんなが働ける状態に近づく」というわけです。
たまに副業詐欺みたいなものを警戒する方もいますが、全く違うので安心してください。
4.保育現場で自分以外のボトルネックが見えたときの対応
ビジネスマインド的な能力が上がると、それまでボンヤリとしか分からなくて、
という疑問への答えも出てきます。
自分のことは元より、施設全体で誰が仕事を止めているか?もよく分かってきます。
多くの場合、園長や主任なんですけどね。
主にソフトウェア開発の世界で、「アジャイル方式」と言ったチームで何か開発する時にオーソドックスな手法があって、
●決まっているのはチームとしてのタスク
●得意なことを得意な人がやる
●週ごとに進捗管理をする
●管理権限を持つ人でなくまとめ役が必要
こんな感じで仕事が進めるのでボトルネックがすぐに分かり、しかも週ごと訂正されるんですが、
保育現場では何年も何年も、「いつもギリギリだけど、何でか分からない」
施設としてのボトルネックが、ずっと放置されている現場ばかりです。
じゃあ、何が保育現場で信じられていて仕事のベースなのかと言えば、
☑みんなで決めれば正しい結果が得られる
☑管理権限のある人がその人の責任で最終判断する
三人寄れば文殊の知恵ということわざは、能力の高い人が生かされなくなるので間違いというのが最近の通説です。
集団浅慮とか集団思考とか言われ、集まるほど成果が出ずに能力の高いメンバーの不満が高まる。
難しいのはこんな現場では能力の高い個人の力が、立場が上がらないと全体に及びにくいということです。
しかしやれることは0ではないので、次からはあなたの立場でできそうなことをお話していきます。
4-1.管理職がボトルネックな場合
管理職がボトルネックであなたが一般保育士、というのは保育士あるあるです。
「あとは園長OKをもらうだけ」
なのに肝心の園長がいつもつかまらない。
この時にできることは、制約理論から考えると
③ ボトルネックに全体が合わせる
④ ボトルネックの能力を高める
つかまらないのが制約なら、園長の予定を把握して合わせるとか。
ボトルネックに全体を合わせるというか、合わせざるを得ないという状況ですね。
お便りなど発行物の最終チェックを園長にやってもらうには、来週から園長はいないので、週末にお願いしよう。
なら下書きは○日までに作らないといけない
こんな感じですが、いつもやってると思います。
ボトルネックの能力を高めるとは、人には期待しないのが基本ですが、特に上司の能力は上げられないので気づいてもらうことベースになります。
いつ頼んでいいか
分からないので、
予定出してもらえませんか?
または園長が余計な仕事ばっかりしてるなら、
みたいな。
よくあるのが
👉 園長だから〜やってくれ、
👉 園長なのにどうしてできない?
こんな感じで人が思い通り動いてくれるのを期待してるだけでは、いつまでも好転しません。
ビジネスマインドが足りないと、管理職へ一般保育士と同じ仕事を期待して、「たまには保育に入ってほしい」とか思うんですが、
こんな雰囲気は、施設として管理職がボトルネックになる大きな原因。
現場上がりの園長は現場に入りたがり、実際にある程度は入らないと様子が分からないけれど、
園長として替えの効かない仕事が滞ってない前提です。
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4-2.あなたより下の立場の人がボトルネックな場合
あなたより下の立場の人がボトルネックっぽい場合は、指導対象の保育士の本来の仕事が何か?を考えてみます。
→
相手が掃除や雑務を期待されて雇われている保育補助なら、それをこなしてくれてればOK。
→
でも新人でも常勤保育士が、細かい作り物をしたり、考えなくてもいい仕事ばかりしているのはNGですよね。
●その人がやるべきじゃない仕事に時間を使っている
●自分で判断できることも、イチイチ人に聞くような仕事をしている
来年には先輩になるので、施設を考えたらいずれ保育の質の面でのボトルネックになります。
まあ指導していくわけなんですが、あなたがそこに時間を使える状態が必須です。
あなたの立場にもよりますが、できるだけ時間を使わずに指導するには
●マニュアル化
●無理なら明文化
作るのにはじめだけ苦労しますが、あなたの資産になるので作る価値はあります。
他人を変えるにはエネルギーが要りますが、先輩や上司を動かすよりは後輩指導には遥かに気も力も使わないので、取り組むべき仕事だと思います。
また何をやるにも、自分の時間管理をちゃんとする必要あり。
さっきの書類チェックの話だと、チェックしてもらっても修正が入ってさらにチェックが必要になるので、それも計算して2週間前に出すとか。
人を動かそうとするのに、自分が能力不足ではしょうがないですからね。
どの立場でも、少し暇くらいが理想状態です。
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5.保育現場でのボトルネック解消方法まとめ
保育現場で気持ちよく仕事ができず、色んなことが滞って余裕がない場合、施設としてどこかにボトルネックがあり、
仕事の効率や早さは元より、保育の質の面でも施設のレベルは制約条件によって頭打ちになります。
(1章)
エリヤフ・ゴールドラットの制約理論により、ボトルネックの解消には(2章)
- ボトルネックを見つけて
- 有効に活用し
- 全体が合わせて
- 能力を上げる
ボトルネックは新人でも園長などベテランでもなり得るので、まずは自分がならないように気をつけること。
(3章)
管理職が施設のボトルネックというのもよくある話なので、一般保育士の立場からでもやれることを試すべき。
(4章)
あなたの施設全体を見直してみたらどうでしょうか?
ありがとうございました
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