保育士の伝わる話し方

興味本位でも、この記事を開いたあなたの状態が

・いつも保育士同士の話が長い
・思ったことがすんなり伝わらない

こんな感じなら、これからお話することがきっと役立つと思います。

私も説明下手なのに誰からも教えてもらえず、苦労しながら少しずつ成長したクチなのでよく分かりますよ。

ジャム
こんにちは、
経験20年の東大出身
理系保育士ジャムです。

(プロフィール)(@jamgakudoツイッター)

保育現場でよく言われるのが

✔ PDCAサイクルを回せ
✔ ほうれんそうを心がけよう

・・でも、実際にやれてますか?

きっとやれてないか、迷いながらやってるはず。

なぜなら考える要素が抜けてるのに、足りない段階で実行に移すから。

また連携が必要な保育仕事は、仲間に説明して共通理解を得てからやる必要があるけど、

多くの現場では、

共有不十分な状態

または

共有する時間が長すぎる

論理的な考え方と、話すときに相手に?が出ず、解釈によるズレも出ない話し方が必要ということ。

今回お話する「空雨傘」は、

ソラ ➔「空を見ると曇ってきた」
アメ ➔「雨が降りそうだ」
カサ ➔「傘を持っていこう」

・現状〜です。
・なぜなら〜だからです。
・だから〜しましょう。

話のうまい保育士は全員、無意識に抑えている要素です。

あなたも意識して練習することで、話のうまい保育士の仲間入り。

話がうまくなると、無駄話も減るので大切な時間も無駄にしなくなります。

とるべき行動をキャリア20年以上の視点から理由付きでコツも書いているので、方針がハッキリとし、あなたの悩みが解決に向かうと思います。

空雨傘

悪の根源「持ち帰り仕事・サービス残業」へ対処する方法はこちら👇👇

1.空雨傘とは人へモノを無理なく分かりやすく伝える方法、保育現場でも有効

空雨傘」とは、マッキンゼーで開発された問題解決のフレームワーク。

上で紹介している本「できる30代は〜」に紹介されています。

何かクリアしたい課題や現場で問題が出たときに、どう考えたらいいかの要素3つ。

ソラ ➔「空を見ると曇ってきた」
アメ ➔「雨が降りそうだ」
カサ ➔「傘を持っていこう」

現状〜です。
なぜなら〜だからです。
だから〜しましょう。

⬆普通の人が冷静にモノを判断する基準を、整理しただけ。

特に難しいことじゃありません。

3つ揃っていれば順番はどうでもよくて、

そうだ、傘を持っていこう!
空を見ると曇っていて雨が降りそうだから。

敢えて倒置法を使って印象を変えることもできますが、内容は同じです。

転職

さて保育現場に限らず、新入社員がよくやってしまうのは「報連相をしましょう!」を鵜呑みにして

新人
こんなことが起きました。どうしたらいいでしょう。

これでは空雨傘のうち、雨も傘もありません。

●言われた人は、状況把握をやり直して判断しなくちゃいけない。

●新入社員は情報を横流ししただけの、丸投げ状態。

問題はたくさんあります。

また問題が保育現場で出てきた場合

保育士
〜ちゃんには、

抱っこ多めにしたら
どうでしょう?

こんな話が人から出てきた場合、

当然理由は伝えてくれるけど、論点も定まらないで話ばかり長ったらしいことありませんか?

説明してる本人は頑張って伝えているつもりでも、聞いてる方はだんだんイライラしてきます。

✔ 日常の中での相談
✔ 会議の場
✔ 上司への報告とアドバイス求める場面

そう、保育現場の大人同士の会話は長いんです。

暇なときの日常会話なら関係ないけど、問題が解決のための会話すら長いこと長いこと。。

そして長い割に、それに見合った実がないと感じたことありませんか?

要素を抑えてないから、回り道や重複説明などで時間がかかる。

そこで出てくる空雨傘

空雨傘のメリット

●「事実」「解釈」「行動」を分離して考える。

●3つを抑えて話すと、聞き手が余計な疑問を抱かない

●結果的に話がすぐ終わり、傘の部分「どうしたらいいかの案出し」に時間を割ける

時間のない保育現場で、時間をかけずに物事をすっきり決められるフレームワークです。

ミーティング

2.PDCAサイクルや報連相の大欠点を「そら・あめ・かさ」で無くせる

保育現場で一番重視されるのが「ほうれんそう(報連相)」ですが、実はだめな点が結構あります。

その最たるものは

①基準がないこと
②共有が不十分になること

①ほうれんそうに基準がないこと

報連相、ほうれんそうって、実は基準がまずありません。

人によって、

保育士A
この程度は事後報告でいっか
保育士B
相談するほどじゃないかな

これは報連相の「報・連」に関係するので、この辺りの記事を参考に乗り越えてほしいと思います。👇

【保育での報連相〜ほうれんそう】迷わない基準を作って気持ちよく働く

【保育士のチームワーク】目的と情報共有をしてチーム意識を持って働くコツ

②相談したのに情報共有が不十分になること

基準の問題をクリアしてせっかく相談したのに、空雨傘の要素が抜けてのほうれんそう終了がよくあります。

保育士
こんなことが起きました、
どうしたらいいでしょうか

園長
こうしたらいいよ

・・終了。

なんでこういう判断になった?を共有しないと、相談した方にも成長がありません。

また推測によるズレや

保育士
なんでそんな指示出すの!?

場合によっては想像から不信感すら生み出されます。

相談とは仕事では特に一方的に答えを求めてはだめ、

  • 自分の意見を持ってちゃんと伝え、
  • 相手の意見を引き出して、
  • 両者で判断に至る

これは相手が決定権を持つ、園長主任でも同じことです。

そこでスッキリと情報共有するときに、

ソラ ➔「空を見ると曇ってきた」
アメ ➔「雨が降りそうだ」
カサ ➔「傘を持っていこう」

現状〜です。
なぜなら〜だからです。
だから〜しましょう。

のフレームワークが効果的なわけです。

掲示

3.人を説得するにも空雨傘は効果的、やりたい保育がやりやすくなる

あなたは保育者なら、自分のやりたい保育があるはずです。

場面によって

・「こうしたい」
・「こうしたらいいんじゃないか?」

保育的な信念もあるはずです。

自分の思い通りにしたくても、保育はチーム仕事なので人を動かさないと無理ですね。

そこで自分の思いをダラダラ話しても、要点が絞れていないと聞いてる方も分からない。

同僚保育士
で、
結局何を言いたいの?(笑)

伝えたいことは伝わらず、やりたい保育はやれず、残念な気持ちになります。

なにか言いたいかわかりますよね(^^)

空雨傘です

例えば・・

保育現場の例

(空〜事実)

素材の味を知らない子が増えていて、おにぎりはコンビニで買うものだと思ってる子さえいます。

(雨〜状況分析)

このままでは本当の美味しさや、食べることを楽しさを知らないで大きくなってしまう。

(傘〜アクション)

ダシを取って飲んでみるとか、畑で作った野菜を食べる活動をしたい。

ただ、これは伝わりやすい伝え方に過ぎないので、説得の心理を使うと、自分の主張が通りやすくなります。

ネガティビティバイアス〜ネガティブな情報のほうが人を動かしやすい心理を意識して使って、

あなた
食育に力を入れてる
△△園は
評判いいみたいですよ。

あなた
近隣で食育を打ち出してないの
うちくらい。

やらないと相対的に
評価が下がるかもしれません!

⬆みたいな(^^)

ぜひセットで使ってみてくださいね。

【子どもを動かしたり仲間の説得に関係する心理効果】保育士の心理知識⑩

4.解決方法の傘にも、未来予測を含めるとより効果的

最後に取るべきアクションを話すときに、未来予測を入れるという話をします。

ソラ「空を見ると曇ってきた」事実
アメ「雨が降りそうだ」状況分析と予想
カサ「傘を持っていこう」アクション

そうすればこうなるだろうという未来予測

✔ 雨の状況分析の段階では「このままだと➔こうなりそうだ」という予測を立ててます。

✔ そして傘のアクション段階でも「こうしたら➔こうなるだろう」の未来予測を入れるのが◯

問題が明らかになれば、取るべき方法が1つしかないってことはない。

よく保育現場でも言われるPDCAサイクルでは、

① いきなりP(プラン)が出てきて
② プランが正しいとしてやってみて、
③ 間違っていたら修正する

科学的な試行錯誤の手法です。

pdca

どこからプランが出てくるからチーム連携の保育現場では、

なんでその方法?

しばしば始めっからズレて時間を無駄にします。

これは空雨を共有してれば起きない状態と言えます。

だから空雨傘で共有するとともに、プラン実行の予想まで共有するのが大切です。

またアクション段階でも予測を立てるのは、保育仕事で特にOJT的な意味も大きいもの。

相談する人がある程度と予測を持って話せば、聞かれた方もイチから考えずに済むし、

相談した方も考える訓練になり、相談することでフィードバックがすぐもらえるから。

答えを考えず、「どうしたらいいでしょうか?」

では自分で考える力がいつまでもつきませんよね。

決定権の有無じゃなくて、考える姿勢、やってもらう姿勢ではないことが大切です

やってくれ、考えてくれの人任せは仕事じゃダメですよね。

【くれくれマインドの人への対応4つ】保育士は保護者や同僚にも注意

5.保育現場でのチーム連携に空雨傘まとめ

ソラ ➔「空を見ると曇ってきた」
アメ ➔「雨が降りそうだ」
カサ ➔「傘を持っていこう」

  • 現状〜です。(事実)
  • なぜなら〜だからです。(状況分析)
  • だから〜しましょう。するとこうなるはず。(アクションと予測)

施設によって差があるけど、時間のない保育士さん。

大切な時間を無駄にしないためのコミュニケーション要素なので、参考にしてくださいね。

できる30代は、「これ」しかやらない

ブレゼント記事

ジャム
ここまで読んでいただき
ありがとうございました

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本の紹介👇️

レビュー

30代です。一番心に刺さったのは、“振られた仕事はとりあえず「全受け」する”ということ。

一瞬「え?20代はともかく、30代でも全受け?」と思いましたが、 とりあえず「わかりました」と最初に言って相手の気持ちや感情を受け止めた後に、

・いつまでに出来るか ・保留の事案はいつまでに返事をするか ・ほかの人を紹介する ・進め方を逆提案する と話を進めていって、主導権を握っていくという方法が書かれていて、なるほどこれは実践してみたい、と思いました

アマゾンレビューより

文中で紹介したリンク👇️

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保育士の悩みはだいたい、

  • 人間関係
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  • 待遇や将来性

↑これらを解決するには転職か、スキルアップ

働く施設を変えたい場合、保育業界では転職は普通のことです。私がいくつかの転職エージェントに登録して、キャリア20年の目からみた感想なども書いています。

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