ぎっくり腰・腰痛は保育士の職業病
あなたの状態は
・うわ、腰やっちゃった~。どうしよ
・ぎっくり腰なりやすいから心配
・早く復活するのはどうしたらいいかな?
こんな感じでしょうか?
なってみると焦りますね。
保育士の仕事はしゃがんで立って、テンション上がった子どもが急に飛びついてきたり、腰にとっては良くない環境。
職業病なので気をつけてても、私もたまに背中や腰を痛めてました。
不意に「ピキッ」がやってきて、動けなくなったときに対処法を調べてりして。。
経験20年の理系保育士
ジャムです。
セラピストでもある私(プロフィール)(@jamgakudoツイッター)の視点から、
【保育士がぎっくり腰になった時の対応と、そうなる前の予防法】
👆今回はこれを解決していこうと思います。
ぎっくり腰になった時は、
①まず病院に行ってヘルニアなどでないか調べてもらう
②普通のぎっくり腰ならしばらく寝てて
③できる範囲で動く
この手順を守りましょう。
③は単に寝てるより、動ける範囲で動くほうが治りが早いって研究データがありますよ。
また予防法は介護ではよく教えてくれるし、私は別業種のバイトで習った
- 膝を使って重心移動を垂直だけにする
- コルセットを使う
- 日常動作も気をつけるポイントあり
こんな感じです。
- 1-1.ぎっくり腰になった瞬間から病院へ
- 1-2.痛み対策
- 4-1.転ばぬ先のコルセット
- 4-2.最重要は膝を使って重心を真ん中に
- 4-3.その他の作業動作
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1.ぎっくり腰になった場合は病院と休養と運動
1-1.ぎっくり腰になった瞬間から病院へ
腰痛の原因は
筋肉・神経・骨・椎間板
いろいろあって一概には言えない。
一過性のぎっくり腰でも同じことで、
素人では判断ができません。
前回と同じとも限らないわけで、
☓
今回も寝てよ、
だからぎっくり腰になった時は、
まずは病院行く。
よろよろ起き上がって、
コルセットを巻いたりタクシー呼んだりして
なんとか整形外科にたどり着きましょう。
ぎっくり腰に関して、
ヘルニアや圧迫骨折などが気づかず日常生活の中で神経まで痛めて、手遅れになることもありえます。
数時間は寝込んでうめくのも仕方ないけれど、
なるべくその日のうちに受診してレントゲンを撮ってもらい、重大な感じじゃないことを確認します。
1-2.痛み対策
通院後は医者の指示があると思うので、それに従いましょ。
でも痛み対策は通院前にも使えるから、先に書いておきますね。
多くの医療系ホームページによく載ってますが、
痛みのピーク時期はは48時間以内。
参考eo健康(外部リンク )
痛めてから48時間は
「ブラジキニン」という炎症物質が体から出るから。
ブラジキニンは末端の神経から脳へ運ばれ、
脳が痛みを認識するというメカニズム。
だからその神経の流れを、少しでも遮断すれば楽になる理屈。
痛みが辛いときには深呼吸をしたり、正座、コルセット使うとかが楽です。オススメは予防のところでも書くけどコルセットですね。
48時間以内は☓👇
- マッサージ
- 温めたりする
痛み物質が広がるのでやっちゃダメ。
知らずに風呂入って
地獄を見ました(笑)
だから炎症を起こしている患部を、冷湿布などで冷やしておくのが基本。
48時間以降は逆に、血流をよくして傷ついた筋肉の修復を促すために温めたり、固まった筋肉をほぐすマッサージや電気療法などが効果的。
簡単に温湿布でもよいでしょう。
医者に行けば正しい対応を教えてくれます。
2.休んだあとは動ける範囲で動いた方が治りが早い
●治るまでひたすら寝てたらいいのか?
●それとも無理にでも動いたほうがいいのか?
ヘルニアとかだと寝てる一択(それを知るためにも受診必須)ですが、一過性のぎっくり腰だと、徐々に動けるようになってきますよね。
そんな時の話。
その答えになりそうな情報を紹介します。
動けるようになったら、
安静にしてない方が早く治ったという論文。
安静にしていたら平均1週間、
痛み止めを飲みながらできるだけ日常生活をしたら平均4日だったとのこと。
(フィンランドの研究機関の論文N Engl J Med. 1995 Feb 9;332(6):351-5.)
てきれば早く全快したいですよね。
3日の差は結構、大きい。
慣れるので、動いてると意外に平気にもなってきます。
安静にしているのは痛みがひどい2日(48時間)。
それ以降は素人判断は避け、医者の指示に従うのが前提ですが参考にしてください。
他のいろんな医療系機関でも、同じようなことを言ってます。
近年では3日以上の安静は良くなく、痛みの範囲内で動いた方が良いとされています。
さまざまな研究結果から、普段通り動いた人の方が、3日以上安静にした人よりも、その後の経過が良いことが分かっています。
発症から2、3日後に痛みがやわらいだころから、多少の痛みを我慢して、動かせる部位は積極的に動かすようにしましょう。
寺島整形外科
3.腰痛の予防と自己防衛は新人や実習生にも教えてあげたい
保育士の退職理由の上位に来るのが健康上の問題。
そのうち腰痛は健康上の問題の中でも特に上位。
私の同僚も、腰痛からヘルニアになって退職していった人が何人かいます。
腰痛は若い時ほど体力に自信があっても、
ある時急にやってきて、それ以降ずっと苦しむ種類のもの。
筋肉を運動などで鍛えていても、腰痛のリスク的にはかわらないようです。
保育士が腰痛に悩まされるのは仕事に就いて体が慣れていない4、5月に多く、また体が固くなる冬にも多いとのこと。
だからこそ、新人や場合によっては実習生にも、腰痛予防について教えてあげるべきだと思うんですよね。
体の動かしかた一つで腰痛のなりやすさ・なりにくさは大きく違ってきます。
たまにやってきた実習やボランティアに入った方が一日で腰に来るのは、しゃがむ、立つ、抱っこなどひとつひとつは小さくても超頻繁にある動作の影響。
その他にもオムツ交換から食事介助、お出掛けの時の大人数を運ぶカートを押すなど、腰へ負担がかかる場面は無数にあります。
若い人ほど腕力などに任せたり、一日寝たら治るとかに頼ってしまうけど、後々つけが回ってくる。
厚生労働省では腰痛対策のリーフレットが出ています。
私は昔パチンコ屋さんでアルバイトをしていました。
プロフィール記事 月収12万の学童クラブ勤めで余裕すぎる1人暮らししてたワケ【ジャム物語第5話】
玉が入った箱を頻繁に上げ下げするので、パチンコ屋の店員も腰痛は職業病でした。
そこでバイト始めた時に
ベテランの社員さんから最初に教わったのが、
腰を潰さないための体の使い方。
また介護の資格を取るときにも、
腰痛にならないような体の動かしかたを教わりました。
一方で保育士関連では教えてもらったことはありません。学校でもやってないと思います。
学校の講師なんかは社会福祉の理論は知ってても、保育現場経験がなかったりするから、
教えてくれないのも当然かもしれません。
次の章ではできれば将来が長い新人や実習生とかにも教えてほしい、具体的な体の動かし方を書いていきます
4.【最重要ポイント】は膝を使うこと。コルセットも転ばぬ先の杖
4-1.いざという時のコルセット
コルセットってこれです。
トリプルエス
柔道整復師が考えた 腰痛ベルト サポートベルト 姿勢矯正 腰痛コルセット 男女兼用(Lサイズ)
腰痛になってから使う人がほとんどですが、
あるとないとでは、痛みがまるで違いますよね。
一度でも使ったら効果がわかると思います。
圧迫して固めてテーピングと同じ理屈。
何でもない時からコルセットを使っていると腰の筋力が弱くなるんじゃ?って心配もあります。
しかしコルセットにも、腰痛の治療で使うものから、日常の動作の補助に使うもの、スポーツに使うものなどいくつか種類があります。
仕事をしている最中だけ使うなら、筋力が落ちる心配もあまりないように思えます。
それよりも余計なことを気にせず、
快適に働けるのなら道具に頼るのも十分アリじゃないかと思いますね。
もしくは腰痛が怪しいときにいつでも使えるよう、ロッカーに置いておくと安心材料になります。
4-2.最重要は膝を使って重心を真ん中に持ってくる
パチンコ屋のバイトでまず習ったことはこれ。
介護でも習った。
保育現場じゃ習ったことないけど、どこかで知識を得たら誰でもやったほうがいい。
あなたはもう大丈夫ですね。
しゃがむ際には膝を曲げて、
おしりをストンと真下に落とす感じでしゃがむ。
地面や下にある何かを取ろうとして
前屈みになって手をのばすんじゃなく、
真下にしゃがんでから物をとる。
膝を使って真下にしゃがむってのは、
重心を頭と足の中間に持ってくること。
パチンコ屋さんや介護などでも習った事ですが、
抱っこでも地面にある物でも、
持ち上げる物はできるだけ体に引き寄せて、真上に持ち上げます。
前屈みで腕の力だけで持ち上げるのは、
その力が腕で上げているようでも実は全て腰にかかり、しかも力が斜め前下へ向くのでかなり危ない。
真下と真上に膝を使って上げ下げする。
4-3.その他の普段の作業姿勢
最重要は膝を使った重心移動ですが、
残りの細かいポイントを挙げていきますね。
作業台を使う
保育士の事務仕事は、保育室にある子ども用の小さな机と椅子でやってしまうことも。
でも子供用は子供用なので、前かがみの無理な姿勢になりがち。
こんなのが積み重なるとよくないので、
書き物は大人用の椅子を使ったり、
難しければ机の上にもうひとつ台を乗せて高くしたり、前屈みの姿勢での作業を避けましょ。
特に立って状態で、低いテーブルの上で書くのは、台を使うのがオススメ。
こんなパソコン作業台が、他のものを邪魔しないから便利で重宝してました。これに似たようなのを低いテーブルの上に置く感じ👇
100均でも売っる大きめのプラ箱を裏返して台にしたり、何でもいいんです。
体をひねらない
特に重さのある物を持っている場合は、
急に体の向きを変えるのは注意が必要です。
横を向にしても腰をひねるでなく、
体ごと向きを変えるようにしましょ。
完璧に座っちゃう
子育てや保育だと、子どもとの背の違いがとても大きいためしゃがみながらの作業の場面が多い。
そういった時は割り切って、完全に座った状態で
対応を行うほうがよいでしょう。
私も外では地面に座っちゃいます。払えばきれいになるし。
おむつ交換も完全に座ってやりましょう。
5.ぎっくり腰になった時の対応まとめ
いかがでしたか?
ぎっくり腰になった時は、
①まず病院に行ってヘルニアなどでないか調べてもらう
②普通のぎっくり腰ならしばらく寝てて
③動けるようになったら、できる範囲で動く
この手順を守りましょう。
③は単に寝てるより、動ける範囲で動くほうが治りが早いって研究データがありましたね。
予防法は介護ではよく教えてくれるけど
なかなか学校じゃ教えてくれない保育現場任せなこと
●膝を使って上下に垂直に動く
●体の中心に子どもなど引き寄せる
●コルセットを使う
●前かがみの作業をしない
1度壊すと再発しやすいのが腰の故障なので、
あなたが使うだけでなく、
できれば実習生や新人の子へ、ここであなたが得た知識を伝えてあげてほしいと思います。
ありがとうございました
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