細かいミスを繰り返す保育士はADHD傾向かもしれないけど・・
大人の発達障害、最近よく聞きますね。
一言で言っても特性は様々ですが、
この記事では
- 落ち着きがない
- 細かい不注意を繰り返す
- 仕事をいくつか平行してできない
- 頑張っているようだけど抜けてしまう
こんな感じになりやすいADHDの傾向がある
保育士が同僚にいる場合にフォーカス。
※働けないほどの発達障害は扱いません
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/笑う.png)
経験20年の理系保育士ジャムです。
セラピストでもある私の視点から、
どんな手順であなたが困っている状況を
好転させていくのか?
について書いていこうと思います。
![ADHD](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/04/1642375_s-150x150.jpg)
1.ADHD系の保育士の事例とよくあるケース
一つの仕事だけをやっていればいい
こんな状況はほぼありません。
特に保育現場では、
与えられた仕事自体が
この辺にいる子どもを見ておくこと
指示がひとつだけど、
とっても仕事が多いですよね。
ーーーー
見てる子の中の一人が泣き出したとして、
その一人にだけ構って他を放置、
他は走り回って友達同士ぶつかりそう。
すこし遠くで気づいた保育士が駆け寄って注意。
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/5322462.jpg)
ーーーー
または期限のある仕事をいくつか頼んでおいたら、
相談も何もないまま期限だけが過ぎる
聞いてみると、
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/149342.jpg)
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/5322462.jpg)
と慌ててフォローに入る。
他にも、
「忘れてました」
「抜けてました」
こんな感じの言ってみたら凡ミスが目立つ。
ーーーー
私の知ってる限りでは、
いくら注意しても整理整頓できない。
メールボックスはいつもいっぱいで、
書類が奥の方でシワシワになってる。
ロッカーを開けると物が落ちてくる。
人の場所まで荷物が侵食してくる。
![片付けられない](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/04/3112070_s-150x150.jpg)
くたまに怒られても、
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/142597.jpg)
と返ってきて、周りがイライラしてくる。
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/閉口.png)
半端ない!
ーーーー
仕事の話をしていても、
なんとなく上の空な感じでメモも取らない。
近くを人が通るといちいち目で追う。
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/5322462.jpg)
話しているあなたはイライラ。
そして話していた仕事の期限が過ぎて聞いてみると
えっ、そんなのありましたっけ?
ドカーン。
実はADHD系の人は人懐こいから
子どもには人気な人が多い。
同じような感じの人を子どもは好きだから(笑)
でも仕事でのミスは多いから、
時に保育士仲間から妬まれたりして、
周りが特性を理解してないと、
本人にとっては環境として辛いものがあります。
![集中できない](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/04/2077148_s-150x150.jpg)
2.ADHDが疑われる同僚がいる場合の状況分析と、この場合の一番の問題は?
結論を言えば、
- 言えば繰り返さない
- 本人が努力すればなんとかなる
👆️こんな期待をしているのが、
問題の本質です。
相手がADHDだった場合には、
このような期待は無駄になるからです。
期待はいつも裏切られ、
イライラが募るだけでしょう。
期待をしてしまうのは、
相手の特性を理解していないから。
幼児に漢字を書くのを期待しないけど、
小学生には期待する。
できると思っているけれど、
実は無理だったというわけです。
大人の発達障害とは、
普通の大人だと思っていたけれど、
実は診断されてないだけの人もたくさんいます。
ADHDの特性は
- 同じミスを何度も繰り返す
- 時間をかけて話しても効果なし
- うわの空のように見える
- 落ち着きがない
- 回りの状況と全然違うことをする
- マルチタスクが極端に苦手
これは期待しようがしまいが、
どうな働きかけをしようがしまいが、
相手の性質なので変わらないわけです
具体的にできることを考えるには
特性を知ることが必須。
それをベースにして対応を考えていきましょう。
ADHDの特性はこんな感じですが、
相手はどうですか?
ADHDといっても人によって幅が大きいので、
その人の特性を理解していきましょう。
どうやらADHDじゃないかも。
でも普通の人とは違って仕事に差し支えている。
という場合は違う発達障害や、
もしかするとパーソナリティー障害なども
可能性としてはあります。
人格障害はこちら
よく分からない場合は、
このような相談先もあります
心の耳
![心の耳](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/04/Screenshot_20210410-1735012-241x300.png)
3.自分ができる具体的な解決策は、特性を知っての適切な配慮と通院の勧め
相手の特性を知ることについては、
仕事をある程度一緒にやってきて、
ちゃんとした知識を持って冷静に考えれば、
けっこうな精度で特性が分かるでしょう。
ですが、
ちゃんとした知識というのが難しいですよね。
でも普通と違うのは分かる。
そんなときは通院を勧めてみます。
![医者](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/4356072_s-150x150.jpg)
完全に同列の同僚だとさすがに言いにくいし、
よほど仲良くないと機会もないと思うので、
上司に相談して言ってもらうのが定石。
自覚していれば受け入れるでしょう。
自覚してなくても実際にあなたや周りの人が
困惑しているのなら、
業務命令的に行ってもらうは上司の判断ですが。
実際に診断が出たなら、
始めこそ落ち込むと思うけれど、
結果的にスッキリします。
職場の仲間にも知ってもらい、
カミングアウトして配慮をしてもらう。
マイナス感情を持つ人もいるかもしれませんが、
それはそれ。
職場としてのサポートを明言することで、
本人も楽になるでしょう。
![目標](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/train-tracks-1226546_640-150x150.jpg)
あなたがちょっとだけ上の立場なら、
実際に勧めるのもあなたの役目かも。
回りくどく伝えるとよく分からないので、
配慮しつつもキッパリと言い切るのがコツです。
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/161313.jpg)
言いにくいけれど、
もしかしたらあなたはADHDかもしれない。
といいつつ
ADHDの特性を示す。
言われたことないかもしれないけど、
私も何人かあなたのような感じで
注意しても頑張ってもミスを繰り返す人、
私は何人も出会ってきましたよ。
珍しいことじゃないから
落ち込まなくてもいいんだけど、
もしそうなら受診してはっきりすれば、
職場として配慮できることも増えるし、
自分でも悩んでるじゃないかな?
ミスしないように気を付けて、
自分で頑張っているつもりでも、
結果的にミスして、
仲間に迷惑をかけて自分を責めたり。
実際に仕事の期限に間に合わないとか、
細かいミスが多いですね。
一度通院して結果を教えてください。
医者ならアドバイスくれるだろうし、
苦手な部分がはっきりしたなら、
職場としてもサポートがしやすくなります。
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/161313.jpg)
いつ行きましょうか?
こんな感じで傷つけない配慮をしながら、
半ば業務命令的にでも通院を勧めてみましょう。
![ハート](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/4231172_s.jpg)
私の勤務していたところの法人はちゃんとしてて、
施設長も人格者だったので、
忙しいにも関わらず一緒に通院をして、
職場としてできるサポートを、
医者に聞いていました。
定期検診にもたまに行って、
職場としてサポートを明言。
カミングアウトは必要ですが、
それくらいやってくれるなら、
拒む人はいないでしょう。
これくらい取り組めば、
たくさんの人数を抱えた職場で、
多少マイナス感情を抱えた職員がいたとしても、
問題は出てこないといえます。
特性の理解を職場で共有する
通院をしてもらう
できれば上司が付き添う
必要なサポートを受診結果を踏まえて考えてみる
悩み解決といっても、
あなただけが動いて解決する
性質のものではありません。
そのために医者の力を借り、
施設トップの力も借りるわけです。
逆に言えば、
職場の理解を得られないまま働いて、
職員一人だけ、あなただけが奮闘したところで、
状況は改善しません。
職場の雰囲気にもよるところです。
![求める](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/group-2351896_640-150x150.png)
4.ADHDの、その人の特性を理解をした上でできるサポートの例
ADHDの細かい特性は別の記事で書いてあるので、
ここでは診断が降りても降りなくても、
その傾向がある人にどんなサポートができるか
の例を書いていきます。
保育現場だとメモ取れる環境を特別に作ってあげる
基本的に複数のことを同時にやるのは苦手で、
新しいことが入って来ると、
上書きされてしまう人が多いので、
メモを取ることが有効です。
だけど保育だと、ペンの持ち歩きNGの現場もあり。
子どもに怪我させないためですが、
ADHD傾向の人にはつらい。
といったところで、
子どもの手の届かない場所に、
メモ台を設置するとかね。
職場の理解を得てやれることの一例です。
![勉強](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/4238079_s-150x150.jpg)
短時間で収める、状況に気づいてもらう
集中力が切れやすいので、
長めのミーティングだと話が入ってこない
という声を多く聞きます。
要点を絞って簡潔に伝えることは、
別にADHDの人じゃなくても有効そうですね。
同じようにダラダラ説明するんじゃなくて、
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/12198772-e1615595233190.jpg)
これをやってね
と今の状況を分かるように伝えよう。
![時間](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/4591654_s-150x150.jpg)
シングルタスクでやってもらう
ADHD系の人は、だいたい複数の仕事を
同時並行的にやるのが苦手です。
これが苦手だから大人のADHDが診断されてる?
と思うくらい、ほぼすべての人に当てはまります。
だからこそ、同時にタスクを振らないことが、
大切な配慮ポイントになります。
子どもへの指示は多くても2つですよね。
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/12198773-e1615595194531.jpg)
順序だててもこの程度。
同時に「これとあれして」
なんて指示は出さない。
同じことをするだけです。
期限のある仕事も、複数あると分からなくなる。
紙に書いても紙をなくすので、
全てをシンプルにするのを心がけるくらいが◯。
![苦手](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/04/1377347_s-150x150.jpg)
不得意を求めない
ADHDによっての不得意は、
頑張っても改善されないことが多いです。
苦手でも乗り越えろ!
って言いたい気持ちは分かります。
だけどよほど余裕があれば別だけど、
基本的には得意なことに集中した方がいい。
別に障害あるなしに関係ないけれど、
ADHD系の人には顕著。
ピアノ苦手な人に演奏しろと言っても
無理なのと同じこと。
自分でやってみようという気になるのではなく、
外からは、苦手を本人に求めないように。
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/12519712.jpg)
言ったことを撤回しないで、順序をちゃんと示す
情報の整理も苦手な人が多いですよ。
だから、言うことがコロコロかわるのはダメ。
信頼感がなくなると、
安心して仕事できませんよね。
頭の中だけで順序立てるのも難しいので、
ちゃんと書いて、
見て分かるようにするのもかなり有効です。
確認を周りの人が頻繁にする
ほかの人には確認しないことでも、
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/12198772-e1615595233190.jpg)
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/12198775-e1615595212402.jpg)
声かけを増やすことはかなり有効です。
「忘れててできなかった」
のが接しているとけっこう多いから。
子どもにはいくらでも声かけしてると思うので、
+1になったところで
たいした負担にはなりませんね。
![子どものころ](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/04/673865_s-150x150.jpg)
5.サポートは適切か?の検証を職場として行う
その人の特性理解は、
受診してもらえばだいたい正確に把握できます。
できるサポートをしてみて、
ちゃんと効果があるのかを検証していきます。
あなたの立場にもよりますが、
同僚として一緒に働いていて、
まだミスが多いとか。
あくまでも子どもの支援が本業で、
同僚の支援はサブなので、
サポートが負担になりすぎていないか?
も考えてみます。
その人が苦手な仕事は周りの人が担うので、
バランスはどうか?とか。
基本的には得意なものに専念してもらうのが、
全体としては一番効率的です。
![解放](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/04/4688266_s-150x150.jpg)
6.保育士仲間がADHDかもしれないときの解決手順まとめ
ADHDの同僚に悩んでいる問題の本質は、
その人の理解が足りないことにあります。(2章)
解決手順は
自覚できないパーソナリティー障害とは違い、
診断されていない大人の発達障害の場合は、
私が見てきた限り、
基本的に頑張っているのにミスが多くて
悩んでいる真面目な人が多いです。
ADHD系の人には人懐こい人も多い感じで、
表面的には軽口叩いて大丈夫に見えても
(👈️口の多動もADHDの特性)
実は二次障害で落ち込みやすかったりします。
人懐こいから子どもには人気だけど、
仕事でのミスは多いから、
時に保育士仲間から妬まれたりして、
周りが特性を理解してないと、
本人にとって環境として辛いものがある。
新卒で入ってきた人に通院してもらったら、
診断が降りたケースを、
何件か目の当たりにしてきました。
始めこそ悩んでいたけど、
受診して診断がはっきりすれば、
始めこそ悩みますが受け入れてスッキリし、
薬も出て、ここぞという時の備えや、
回りからのサポートも得やすかったですね。
理解してれば期待もしないし、
無理そうな仕事も振らなくなる。
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/12198775-e1615595212402.jpg)
と配慮の輪が広がります。
職場としてサポートしていく方針がたてば
別にお荷物と思わない。
ぶっちゃけ障害の有無でなくて、
その人の人柄によるけれど、
それはそれです。
![悩み解決](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/4266375_s-150x150.jpg)
意味ハンデを抱えたまま仕事ができる職場は、
出会いがないと難しいかもしれません。
チームメンバーにADHDの人がいたとして、
周りの一人が、あなた一人が悩んでも、
解決できる問題じゃないからです。
上司の理解が得られないような施設では、
最終手段としては
転職を勧めるのもやむ無しかもしれません。
![](https://hoiku-pub.jp/wp-content/uploads/2021/03/笑う.png)
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