保育士として必要な引継ぎとは
あなたの悩みは
・退職したあとに残される人が心配
・引き継ぎを迷惑かからないよう、抜け漏れなくやりたい
こんな感じでしょうか?
私は主に送り出す側でしたが、退職者の引き継ぎがなくて困った経験がたくさんあるのでよく分かりますよ。
経験20年の理系保育士
ジャムです。
セラピストでもある私(プロフィール)(@jamgakudoツイッター)の視点から、
【保育士の異動や退職時の引継ぎ】
👆今回はこれについて、あなたにお話していこうと思います。
引き継ぎ不要の場合は
☑ パート職員などで担当を持たない
☑ 仕事がその日で完結する内容ばかり
こんな場合だけなので、多くの保育士は異動や退職において引継ぎをする必要があります。
引継ぎの基本は
「人が困らないための情報を、ちゃんと分かるようにいつでも見返せる形で残しておく」
この一点の心構えだけ。
具体的には
●事務処理や毎日のルーティンワークの方法
●行事などの記録
●子どもや家庭の情報
これらを文章にしたうえで、口頭で引き継ぐこと。
まだ後任がいない場合は、文章による情報が特に重要になります。
とるべき行動を経験20年以上の視点から理由付きでコツも書いているので、悩みが解決に向かうと思います。
1.引き継ぎの基本は「来た人が知りたい情報をまとめ上げる」という心がけ
3-1.事務処理など
3-2.行事記録など
3-3.子ども・家庭情報
退職に関する記事はこちら
1.引き継ぎの基本は「来た人が知りたい情報をまとめ上げる」という心がけ
引き継ぎの基本は
● 新しく来た人が困らない
● 残された人も困らない
人が困らないための情報を、ちゃんと分かるように、いつでも見返せる形で残しておく
この一点だけ。
と思うかもしれませんが、私の知る限り完璧にできている人は少なかったです。
私が100人規模の学童クラブ職員をやっていたとき、正規職員6人担当で私以外の5人が入れ替わった時がありました。
5人は引き継ぎを一切せず日々の業務記録だけを残してやめていき、
子ども100人に対して私1人が抱えている情報のみで新しく来た5人に引継ぎをしました。
昔の記録もろくにない適当な運営時代の話ですが、さすがに困りましたね。
一カ月くらい前から自分しか残らないことが分かったので、セルフで引継ぎ資料を作って何とかなりましたが。。
異動していった人たちも日々忙しかったとはいえ、
大丈夫でしょ
といった感じで、引継ぎについては私に頼り切っていたのです。
こんなのは極端な例ですが、残された人が困ったという時点で引継ぎ失敗と言えます。
新しく来た人も、ろくに資料が残っていなければ困りますよね。
いちいち口で聞かないとわからない状態というのは、かなり効率が悪い職場です。
聞かれた方も、例えば去年の行事のことなんてイチイチ覚えていないから、経験値が0に戻る瞬間が訪れます。
一度聞いても忘れてしまうのが人間ですが、同じことを何度も聞くのも気が引ける。
そして施設としての凡ミスを繰り返すのが、お決まりのパターン。
というのを知ってるのが、施設長だけというお粗末な状態です。
引継ぎができていないことで、残された人も新しく来た人も困るのは、
何度も見返せる状態で困らないために、必要な情報がちゃんと残させていなかったから
という、たった一つの理由です。
2.引き継ぎは口頭だけではダメで、ちゃんと文章にすること。残る人がいても油断できない
何度も見返せる状態で、困らないために必要な情報がちゃんと残すこと。
これは引継ぎを、口頭だけで済ませてはいけないということです。
引継ぎ内容はちゃんと文にしてから、その文を見てもらいつつ口でも説明する手順をとります。
文章にして説明してみたら、相手が理解できない文章的に足りない部分が分かるものだから、文章にしておしまいというのもダメ。
✓ 文章で残すこと
✓ 口で説明すること
両方が必要です。
多くの情報を、人の記憶に頼っているほど危険な職場はないと個人的には思います。
保育現場ではコミュニケーションが大切ですが、複数確認したところで全員勘違いをしているというケースも少なくありません。
なぜなら人の記憶というのは、簡単に改変されてしまうものだから。
複数担当で残る人がいても油断ができないのは、人の記憶があいまいだからです。
情報を整理するとともに、物理的に片付けをしておくのも大切です。
物が乱雑で汚らしい職場は、いくら情報を引きついでも無駄になります。
私はなぜか、
掃除していたのだろう?
という散らかった職場に異動することばかりでした。
情報を残しても、そのファイルがどこにあるのかさえ分からない。
ハサミ一本どこにあるのか分からない。
新しく来た人が情報でなく物理的に困る環境は、引継ぎ以前の問題ですね。
3.異動や退職前に何を引き継げばよいか?
この章では、じゃあ具体的に何を引き継げばよいのか?について書いていきます。
まあ、
新しく来た人と残された人が、困らない状態を作ること、
を考えれば自然にわかることだと思いますが、抜け漏れが出ないようにお話していきますね。
3-1.事務処理や毎日のルーティンワークなどの引き継ぎ
保育士の仕事はマニュアル化が難しいとされがちですが、実は多くの部分がマニュアルにできます。
その最たるものは事務処理などの決まりきった仕事。
しかしやろうと思えば簡単にできる反面、ちゃんとマニュアルにしている園は少ないように思います。
マニュアル化は本来退職や移動する職員がどうこうするものではないので、施設の体質による部分が大きいかもしれません。
でも実際にマニュアルがないことで新しく来た人が困るだろうと予想できるなら、引継ぎ資料として作っておくべきだと思います。
施設全体で共有する業務マニュアルを作るとなると、
同僚で確認→ 主任の承認→ 差し戻し→ 最終的に園長チェックなど、かなり手順を踏んだ面倒な作業。
ですが、担当内で引き継ぐだけなら案外すぐに作れるもの。
まとめるだけだから。
掃除の手順はこうするなど、毎日のルーティンワークのやり方も残しておくのが〇。
新しく来た人は覚えることがいくらでもあるので大変です。
ルーティンワークは繰り返しているうちに自然に覚えるものですが、
やはり何度も同じことを聞くのは気が引けるので、マニュアルのようにして引き継ぐのがよいでしょう。
難しくありません。
3-2.行事記録などの引き継ぎ
引継ぎの時に慌てて作るのもどうかと思いますが、自分がメインで担当した行事の記録がちゃんとしているか確認しておきましょう。
行事ごとに園内で担当者を決めて、ねらいから話し合ってその年ごとに違ったものを作り上げるという施設もあります。
しかし2,3年さかのぼっての行事記録がないと、毎年1から行事を作り上げるのは同じ失敗を繰り返すリスクもあります。
毎年少しずつでもよくなっていかないと、進歩がありませんよね。
異動や退職した人に電話してまで、「前どうしてたの?」なんて聞けません。
だからその行事が終わったごとに、その都度まとめておくのがセオリー。
ですが、異動や退職するにあたってはもう一度
「知らない人が読んでも、過去の様子や書いてあることの意味が分かるか?」
の視点で、記録を読み返して確認しておくのがよいでしょう。
行事記録や企画書〜報告書があるかないか?なんてのも、施設の体質によるんですけどね。
3-3.子ども・家庭情報の引き継ぎ
保育施設で一番大切な引継ぎが、子どもと家庭についての情報引継ぎです。
名簿の横に長い余白のあるタイプを使い、必要な情報を簡潔にまとめておきます。
無理なら手書きでもいいでしょう。
「この家庭は要注意、こんなクレームが来たので繰り返してはいけない」
など、保護者との信頼関係に直結する超重要な情報から、
「この子は何が好きで、どんな傾向があるからこういった方針で保育をしています。」
客観的に記録を作っていきます。
アレルギー情報や疾病や発達などは、個人的に引継ぎ資料を作らなくても業務として記録がたまっていると思います。
ただ新しくやってきた人は、膨大な情報をいろいろなところから探して、一番初めに子どもに接する前からすべての情報を知っておくのは無理というもの。
だから引継ぎ資料には簡単にでも、
☑ このまとまった名簿を見れば、気を付けるポイントが分かる
というものを作れるのが引継ぎとしてベスト。
見ればわかるといっても、情報が多すぎても覚えていられないので、とりあえず重要でない情報は載せないのがベターです。
一般的に新しい人が知りたい情報、知らないと困る子どもや家庭についての情報は
●過去のクレーム案件や保護者の性格など
●アレルギーや持病の情報
●親や家族の留意点(シングル、離婚した父親に情報は出せないなど)
●発達の気になる点と、それについての保育方針
●変わった家庭の価値観や宗教的なもの
↑これくらいまとめておけばOKだと思います。
逆に特に気をつけるポイントのない家庭は、余計な情報になるので、「問題なし」でもよいと思います。
4.引き継ぎがうまくなるためのスキル
引継ぎには文章にするのが基本。
保育士は連絡帳を書いたり、文章を書く場面が少なくないのですが、
やはり個人の感覚で行って、何年もかけて徐々にうまくなるのが一般的な保育士。
だから園長なのにテンプレ的なお便りしか書けない、文章が下手な人なんていくらでもいますよね。
保育施設じゃないですが、私の娘が通っている小学校の校長も、絶望的に文章が下手。
なので学校だよりを読むのが毎回ツラいです(^^;)
ほぼ読んでないけど。。
人に自分の思いや情報を伝えるのは
- 話すか
- 文を読んでもらうか
- 様子を見せるか
↑3つの内どれかなのですが、このうち文章力は比較的簡単に上げることができます。
私がおススメしているのは「写経」。
と言っても、お経を写すんじゃありません。
ウェブライティングの世界では、常識と言えるほど有名なトレーニングです。
1カ月でも一日一時間ばかり取り組めば、劇的に文章力が上がりますよ。
【写経de文章力爆上がり】1日1時間×1ヶ月で保育士必須スキルマスター
5.保育士が退職や異動する時の引き継ぎまとめ
引き継ぎの基本は「来た人が知りたい情報をまとめ上げる」という心がけ。
それがないと、引き継いだつもりでも抜けや漏れが出てきます。
(1章)
引き継ぎの基本はちゃんと文章にすること。
口頭での説明は、文章にまとめたレジメありきとなります。
(2章)
具体的に異動や退職前に何を引き継げばよいか?は
●事務処理や日々のルーティンワーク
●行事記録など
●子ども・家庭情報
(3章)
引き継ぎが短期間で超うまくなるための方法として、写経を紹介しました。(4章)
引継ぎをしっかりと行い、気持ちよく退職・異動をして、新しい環境に向かってほしいと思います。
ありがとうございました
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本の紹介👇️
手軽に読むなら子ども向けが一番です(^^)
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どうしたら“いつもきれい”を続けられる? お母さんやお父さんに「かたづけなさい!」と口うるさく言われなくなる、かたづけ・そうじの整理整とんがバッチリできるようになる1冊です!PART1 かたづけなんてしたくない!
本の内容より
PART2 かたづけの基本を知ろう!
PART3 おまかせ!かたづけ相談室
PART4 整理と収納をやってみよう!
PART5 かたづけ・整とんとそうじをやってみよう!
文中で紹介したリンク👇️
保育士の悩みはだいたい、
- 人間関係
- 収入面
- 待遇や将来性
↑これらを解決するには転職か、スキルアップ。
働く施設を変えたい場合、保育業界では転職は普通のことです。私がいくつかの転職エージェントに登録して、キャリア20年の目からみた感想なども書いています。
スキルアップに関して、保育士同僚の誰も持っていないけど、とても役立つ経営の知識から、社会人なら誰でも必要な仕事そのもののスキル。
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