保育士の資質
この記事を開いてみた、あなたが知りたいのは
・男性保育士ってそもそも必要?
・女性でなく男性だから求められることは?
・男性保育士特有の資質ってなんだろう?
こんな感じの疑問でしょうか?
私も男性保育士として現場20年以上、女性ばかりの世界でやってきたのでよく分かりますよ。
経験20年の理系保育士
ジャムです。
セラピストでもある私(プロフィール)(@jamgakudoツイッター)の視点から、
【男性保育士に求められる資質】
👆今回はこれについて、あなたにお話していこうと思います。
男性保育士の資質は、一般的な保育士に必要な資質にプラスアルファの部分です。
そして「保育士の資質」よく聞くと思いますが、多岐にわたっています。
なので多くの情報媒体では、乱雑に並べてるだけ。非常に分かりにくい現状があります。
そこで私が理系的なセンスで理解しやすくすると、保育士の資質は3階層になります。
レベル0のベースとなる資質
●子どものために仕事をしたい気持ちはあるか?
●自分の行動が与える影響への責任を持てるか?
レベル0から派生するレベル1の資質
●協調性・謙虚さなど人に関わる部分
●知識やスキル向上などの自分に関する部分
レベル2としてさらに下位の枝葉の部分
●現在の能力
●現在の性格
男性保育士でも「保育士」なので全て必要ですが、特に必要な資質がレベル1の謙虚さになります。
読むことで疑問が解消されるでしょう。では理由をお話していきますね。
- 1-1.ベースのレベル0は気持ちと責任感
- 1-2.レベル1は0から出てくる
- 1-3.能力や性格は枝葉としての資質
- 1-4.細かい要素は挙げたらキリがない
男性保育士に関する記事はこちら
1.一般的に必要な保育士の資質を、階層的に理解する
男性保育士と言う前に「保育士」。
そこで保育士の適性や資質を調べてみると、子どもが好きとか、気遣いできるとか、色んなレベルが一緒くたに、よく説明されています。
項目がとっても多くて、
☑これも必要
☑あれも必要
どれが大事な根本なのか、人によって解釈のズレさえ出てきます。
確かに保育士には色んな能力が必要ですが、個別案件にはキリがなくて、例えば細部にこだわってピアニストになったとしても意味がないのと同じこと。
じゃあ何が保育士の資質?
というところで、階層的な理解が必要です。
レベル0のベース
・子どものために仕事をしたい気持ちはあるか?
・自分の行動が与える影響への責任を持てるか?
レベル0から派生するレベル1
・協調性・謙虚さなど人に関わる部分
・知識やスキル向上などの自分に関する部分
レベル2としてさらに下位の枝葉の部分
・現在の能力
・現在の性格
※この階層的な理解は私のオリジナルですが、資質というと「もともと備わっているもの」という意味が一般的。
なのに世の中の多くの「保育士の資質の説明」が、後付けできる能力面にフォーカスし過ぎているので、このような理解が良いと思います。
し‐しつ【資質】
コトバンク
生まれつきの性質や才能。資性。天性。「両親の資質を受け継ぐ」「資質に恵まれる」
1-1.ベースとなる保育士の資質レベル0は気持ちと責任感
保育士の適性や資質の根本のベースになるのは2つだけ
●子どものために仕事をしたい気持ち
●自分の行動が与える影響への責任をもてるか
全てはここから始まります。
まず仕事をしたい気持ちがなければ、あらゆる場面で支障が出ます。
保育士の仕事は福祉や奉仕の心など、精神的な部分も大きい感情労働です。
やりたくてしている人ばかりなので、そんな中で
こんな気持ちだと、子どものために働いている同僚と意見のすり合わせや、目的を持った活動など、保育士間の話も合わなくなります。
第一、人生の貴重な時間を、興味のないことに費やすことはありませんね。
「子どものために」ですが、
- 直接子ども相手をしたいか
- 保護者へ主に働きかけたいか
- 制度を変えたいか
具体的な部分の自覚は必要です。
自分の行動の影響とは、発言や行動などで子どもへの影響が大きく、保護者や同僚に対しても同じです。
それに責任感を持っていることが、どうしても必要な資質。
責任を持つために勉強したり、人と協力したりと言った必要な態度の元になる部分だからです。
責任感がなければ保育プロではなく、ボランティアで適当に子どもが遊んでるのを見てる人ということ。
あなたは違うと思います(^^)
【保育士は何を自覚すべき?】向いてる向いてないは、やりたいかどうかだけ
1-2.保育士の資質レベル1はレベル0から出てくる
レベル0から派生してくる保育士の心構えや態度とは
●協力する心や謙虚さ
●幅広い知識やスキルを得る努力
協調性は資質としてはよく言われますが、レベル0の「自分の行動の影響を知る」から出てきます。
自分の言動一つが子どもや保護者、同僚にどんな影響を及ぼすか?
それを考えると、軽はずみな行動はできなくなり、謙虚さも出てきます。
「私が正しい」といった横柄な保育士って性別関係なく残念ながら、たまにいます。
独りよがりで要らないアドバイスをして、保護者に嫌がられているのに気づかない。
自分の影響に責任を持てず悪影響だけを残しているので、レベル0からやり直しです。
また個別の能力は突き詰めていくとキリがない。
かと言ってどこかで満足してしまうのも、成長が頭打ちになるので問題があります。
「成長していく努力をいつまでもできること」が、保育士に必要な資質レベル1です。
1-3.資質としての能力や性格は枝葉
保育士の資質というと、
☑「〜ができる」みたいな能力面
☑「明るい人は向いている」などの性格
これらを書いてるウェブサイトや、書籍にすら多いんですが、実はレベルとしては一番細かいどうでもいい部分。
能力は上げればいいのと、上げられなくても得意な人がやればいいし、ある特定の能力がMAXなんて人がそもそもいないからです。
ピアノができなくて保育士に向いてないと悩んでいた時代は、昭和で終わりました。
性格面でよく言われる明るさも、保護者や子どもの前で明るく振る舞えればいいわけで、演技できれば問題なし。
もともとの性格があれば、演技しなくていいので苦労しないという意味で有利なだけ。
言ってみたら、「小さい頃からピアノを習ってる」のと同じ程度。
資質や適性とは、ほとんど関係ありません。
1-4.細かい要素は挙げたらキリがない
その他よく取り上げられる「保育士の資質」と呼ばれているものは、ほとんどが細かすぎる要素に過ぎません。
例えばある団体によって示されているもの↓
保育士に必要な15の資質や指導力
・子どもの主体的な学びを保障するための環境構成を行う力
・一人一人の子どもの特性や発達、ねらい等に適した援助を行う力
・ねらいに沿って指導を適切に展開し、改善する力
・地域の資源を活用し、指導の充実を図る力
・保護者や必要な機関と連携を取りながら一人一人の育ちを支える力
・発達や学びの連続性を見通し、指導する力
・在園児の保護者に対して子育てを支援する力
・地域の子育て家庭等を支援する力
・学級経営に関わる事務を的確に処理する力
・園務分掌とその内容を理解し、企画・立案する力
・上司や同僚と協働して、円滑に園務を遂行できる力
・子どもが安心して過ごすことができる施設や遊具等の安全な環境を整える力
・家庭や地域と連携し、子どもが危険から身を守り、安全に行動できるように指導する力
・保育者として自分の課題を発見し、自己研鑽していく力
・乳幼児期の発達や学びを踏まえた教材の研究をする力
トサスク
↑いかがでしょうか。
能力面、つまりレベル2の枝葉ばかり。
必要は必要で、「必要な指導力」とついていて資質と混ぜて書いてあるので分かりにくいけれど、これらは後から研鑽すべき後付の個別要素。
なので、本当の意味での保育士の資質ではないと私は思います。
2.男性保育士に特に必要な資質はレベル1部分の謙虚さ
保育士全般に必要な資質が明らかになったところで、では男性保育士に必要な資質とは?
保育士なら誰にでも必要なレベル0は不可欠です。
そして「男性−女性」の軸で考えたときに、
「男性保育士」に一番必要なのが「謙虚さ」だと私は考えています。
世間の男性保育士に対する、一般的な風当たりは強いもの。
例えばけっこう偏っていますが、こんな感じの女性保育士の意見があります。
ヤフー仕事カタログ
男性保育士は不要!同僚の男性保育士がムカつく!
リンク先に長い愚痴的な文が載っています。※長いので省きます。
↑「その人が特殊なので、男性保育士に広げちゃダメだ」みたいに養護する意見も書いてありますが、こんなものでしょう。
仕事でなにか失敗すれば、「だから男は・・」という主任や園長すら世の中には存在します。
また
オムツ交換をしてほしくない!
という保護者がいるのも事実。
本当にごく少数の性犯罪を起こす男性保育士が、とんでもない遺物を残している状態。
個人的な感覚としては、セクハラ児童淫行教師の方がよほど多い気がしますが、なぜか男性保育士の風当たりばかりが強いのは残念です。
そこで必要になるのが謙虚さ
下手に出るとか、卑屈になるとか縮こまることではありません。
当たり前ですが、保育士の資質としての謙虚さです。
男性保育士も「男性はマイノリティ」というのを無意識に感じていて、何か言われると「男性保育士だから言われたんだ」と思う時もがあるでしょう。
実際にマイノリティだけど、内容を考えてみると保育士なら誰でも受ける注意をされてるだけということがほとんど。
性差を指摘した
余計な発言をしなければね。
男性は少しの言動が「横柄だ」「話を聞かない」みたいにとらえられてしまう。
細かい部分への気づきも女性には敵わない。
人にカバーしてもらうのは性別関係なくお互い様ですが、男性はプライドが高めなので、簡単に横柄さに繋がってしまう。
そうなると印象も悪く、「だから男って・・」みたいな思いを増大させる。
そうならないための謙虚さ。
人への感謝とか、そんな感じの態度のもとになる感覚のことです。
3.男性保育士の資質「謙虚さ」に求められる具体的な態度や心構え
謙虚さ、感覚の話なのでよく分からないかもしれません。
具体的には
- 口だけはダメ
- して欲しいことをする
- できないことを責めない
- 言い方に注意する
- ありがとうをちゃんと口にする
口だけではダメというのは、特に年配のおじさん保育士は気をつけないといけません。
なぜか議論好きだけど、普段の保育を見てると、言ってることとやってることが違う。
こんな人を私も何人か見てきました。
当然、人として信用もされません。
気遣いの面では、自分が思ってるより3割増しで、感謝やねぎらいをちゃんと示したほうが良いです。
謙虚さって、仮に持っていても伝わらないから。
裏で隠れて良いことをして、自己満足で終わるのも多いと思います。
いいことなんですが男性保育士の地位向上の視点では、良いことをしたらアピールするのも必要。
なかなか世知辛いけれど、男性保育士へ世間の目が厳しい面もあるので、仕方ないと思います。
要領の良さもあると便利
4.男性保育士の資質とは?まとめ
性別関係なく保育士の資質を分かりやすくすると、
(1章)
レベル0のベース
●子どものために仕事をしたい気持ちはあるか?
●自分の行動が与える影響への責任を持てるか?
レベル0から派生するレベル1
●協調性・謙虚さなど人に関わる部分
●知識やスキル向上などの自分に関する部分
レベル2としてさらに下位の枝葉の部分
●現在の能力
●現在な性格
男性保育士にレベル0は不可欠として、「男性だから」特に必要なのが「謙虚さ」だと、長い経験から私は考えます。
(2章)
具体的には(3章)
- 口だけはダメ
- して欲しいことをする
- できないことを責めない
- 言い方に注意する
- ありがとうをちゃんと口にする
今回は保育士の資質を階層別に分け、男性保育士に必要な態度についてお話ししました。
過度に気負う必要はありませんが、やりたくてやっている子どものための仕事。
あなたが現場で、気持ちよく働けるように願っています。
ありがとうございました
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男性保育士の悩みは、
- 職場の人間関係ストレス
- 収入面
ハラスメント気質の園からは誰でも去りたいのが普通ですが、ただでさえ風当たりの強い男性保育士には、そう感じる方も多いでしょう。
そんなときにはこちら。転職エージェントに登録した感想なども書いています。
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