保育者は就職前に身につけないと危険なアンガーマネジメント
あなたの悩み状態は
・自分の怒りっぽいのをなんとかしたい
・いつもイライラしてて嫌だな
・イライラした勢いでダメなこと言って後悔
こんな感じでしょうか?
保育者の怒りが子どもに向くのは、
場合によっては虐待にもつながる危険状態。
怒りの出し方を間違って、懲戒になったり、
保護者から訴えられた人すら何人か知っています。
保育士同士の人間関係にも影響してくるので、
プロの保育者としては、
怒り感情から出てくるダメ行動は、必ずコントロールしなくちゃいけません。
かく言う私も若い頃は怒りっぽい面があり、
その勢いで不用意な発言をしてよく後悔してました。
経験20年の理系保育士
ジャムです。
セラピストでもある私(プロフィール)(@jamgakudoツイッター)の視点から、
【保育者自身のアンガーマネジメント】
👆今回はこれについてあなたにお話していこうと思います。
この場合問題の本質は
●アンガーマネジメントの重要性を知らない
●怒り行動のコントロール方法を知らない
この2つ。
それを踏まえた具体的方法は
- アンガーマネジメントを知って、
- 実際に使ってみるだけ。
やってみてうまくいけばいいのですが、
ダメだったときは
もっと別な性質があるかもしれないので、
自分を見つめるのも必要です。
とるべき行動を理由付きでコツも書いているので、短期間のうちにやってみることがハッキリとし、あなたの悩みが解決に向かうと思います。
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1.アンガーマネジメント1番の問題は重要度の理解不足か、コントロール方法を知らないこと
保育士や学童クラブ職員が、自分の怒りから出てくる行動をコントロールできなかったばかりに、
- 子どもを虐待まがいに扱い
- 場合によっては怪我をさせ
- 同僚との関係すら悪化
懲戒免職
被害届を出されての実刑
子どものためにそれまで頑張っていたのに、一発でそれまでの努力や経歴が塗り替えられてしまう。
私はこのような目に遭う人を
保育者の中から出したくありません。
なぜなら私が現場職員だった頃、
残念ながら何人かが怒りによる短絡的な行動で
実際に現場を去っていったからです。
本人は当然後悔するんですがもう遅く、
周りに与えるマイナスの影響も半端ない。
疲弊する現場職員、
それでも毎日やって来る子どもたち、
被害者側の保護者や子どもも利用し続け、
いろいろな人が辛い年月を過ごすことになる。
たった一度の怒りに任せた行動によって。
なんて大目に見てもらえません。
アンガーマネジメントは、保育者として現場に出る前に、パート職員だろうと全員が身につけないといけない。
その一方で、研修を設けている現場なんてほぼありません。
働き始めてからアンガーマネジメント研修がたまにあれば、かなり良い現場。
暴力や暴言など
気を付けましょう
って言ってるだけで、はっきり言って個人努力で何とかしてるレベルです。
こんなところが、アンガーマネジメントの重要性が理解されてないという問題の本質です。
あなたは個人的にですが、もうクリアしましたね。
もう一つの問題の本質、
方法を知らないだけ
というのもこれからクリアできます。
2.怒ったときの始めの6秒やり過ごす4つのテクニック
アンガーマネジメントの研究によると、
怒りから、衝動的で短絡的な行動をしてしまうまで6秒。
つまりそこを我慢できれば、
衝動的な行動をかなり減らせるというわけです。
4つのテクニックがありますが、
基本的には違う感覚を入れることが共通しています。
●10から0までゆっくり数えて深呼吸
●輪ゴムパチン
●ストップ法
●タイムアウト
脳が一点だけ沸騰してる状態。
そこに違う刺激で
気をそらす感じ。
●5から0までゆっくり数えて深呼吸
呼吸を整えながら、
呼吸を数えるようにやると気がそれます
5、4、3、2、1
これで6秒。
0になると冷静になってます。
●輪ゴムパチン
手首に巻いておいて、イライラが来たらとっさにパチン!
なんでもいいから別の刺激で気をそらす。
つねるとかでもOK。
●ストップ法
「ストップ!」って言うだけ。
自分に自分で言い聞かせる。
●タイムアウト
その場を離れるだけ。
簡単な動作ばかりです。
3.最初の6秒をやり過ごしたあとに、怒りを徐々に鎮める7つのテクニック
始めの6秒をやり過ごしても、イライラは残ってますね。
それをなくしていかないと、再度爆発しかねない。
でも瞬間さえ何とかできたら、
あとの方法は色々あります。
7つも紹介しとくので、
自分にあったやり方を一つだけ決めておきましょ。
①怒りの語彙を増やす
②水を飲む
③鏡を見る
④紙に書く
⑤数字で表現
⑥場面想像
⑦自己呼びかけ
●「激おこぷんぷん丸」~怒りについての語彙を増やす。
「少しだけイライラする」、「怒り心頭」、
いろんな言葉で表現できると、ある種のカタルシス効果。
そんなところで、2012年くらいから怒ってる人が
"おこ"だから
って言ったり、すごく怒ってる時は「げきおこ」さらに上が「げきおこぷんぷん丸」って"自分で言う"
笑い要素を持った言葉が女子高生のギャル語から流行ったけど、専門家が考え出したんじゃないかっていうくらい有効です。
流行りが過ぎたから言うの恥ずかしくても、
独り言を言う分にはいいと思います(笑)
おこ(弱め)
まじおこ(普通)
激おこぷんぷん丸(強め)
ムカ着火ファイヤー(最上級)
カム着火インフェルノォォォォオオウ(爆発)
激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム(神)
どうでも良くなってきます
●水を飲む
飲むと違う感覚が体に入ってくるから、切り替わります。
●鏡を見る
怒ってる自分の顔を客観的に見ると
ちょっとだけ新鮮で気分が変わります。
●紙に書く
子どもに教えると「死ね」とか紙に書いたりするけど、最後に破り捨てると切り替えになります。
教えたわけでもないのに、
小学生くらいでやってる子を見たことありませんか?
その子なりのアンガーマネジメントなので、悪口書いちゃだめ!って怒らないように(笑)
●数値化する~スケーリングテクニック
客観的に今の怒りは10段階でどこか?
理性の部分を働かせて、怒り感情を別の視点で見る。
1から10のうちどれくらい?
しばらく話をしてから
こんな感じです。
●場面イメージ
怒り自体をなくそうと思うと、
逆にこだわっちゃう。
だから例えば真っ白い風景をイメージして、
無心になります。
真っ白な世界じゃなくても、
好きな風景や、好きな犬の写真とかを見ると落ち着いてきますよ。
学童で働いていた頃、
猫が好きな子に、怒ったときに猫の写真集を見て落ち着いてもらってました。
●自己呼びかけ
怒っている自分を、違う自分が見てるように想像。
私イライラしてるな
みたいに外から自分を見ている感覚で、呼びかけてみる。
想像力です。
4.怒りを発生させない予防マインドや方法
認識や変えられる外の環境を変えて、
そもそも自分が怒らないようにコントロールする。
怒ってないときに考えておくのが○
人は人ととらえ直して期待しない
怒っても変わらないなと思う
怒ることで得することを考えてないか
●期待しない
人への期待が、期待外れに変わったときに怒りになる。
だから期待しないこと。
他人の行動で許容できない部分は
その人にとっては許容できる部分。
許容できる範囲を広げる努力をして、
多様性を身につけたいところ。
【人に期待しないアドラー心理学】人間関係で悩まない重要マインド
●変わらない事に怒るのは怒り損
変わらないことの代表は過去。
なんであの時〜してくれなかった
みたいの。
怒ってもしょうがないことには、怒らないことですね。
●怒ることで得することを考えてないか
怒ることで無意識に相手をコントロールしようとしていないか?
これってある種のごね得、
怒り得を期待しているクレーマー的思考の型。
伝え方に怒りを込める必要はあったのか?
あとから思い返してみる感じ。
どうにも衝動が強いとか、
あるポイントを突かれたら抑えが効かなくなるこだわり。
こんなのは大人の発達障害かもしれません。
許せないポイント、なんでそれが許せないのか?
自分を見つめるのも大切なこと。
5.保育士の自分自身のアンガーマネジメントまとめ
怒りからの衝動行動が起きてしまう6秒をやり過ごすテクニック(2章)
●10から0までゆっくり数えて深呼吸
●輪ゴムパチン
●ストップ法
●タイムアウト
イライラをなくすテクニック(3章)
①怒りの語彙を増やす「激おこぷんぷん丸」
②水を飲む
③鏡を見る
④紙に書く
⑤数字で表現
⑥場面想像
⑦自己呼びかけ
怒りにくくなるためのマインド(4章)
- 人は人ととらえ直して期待しない
- 怒っても変わらないなと思う
- 怒ることで得することを考えてないか
アンガーマネジメントは保育者にとって必須。
だけどなぜか「自分でなんとかしなさい」的に放置されている部分です。
仕方ないので、この記事であなたにお話したものの中から、
- 6秒やり過ごす
- イライラを抑える
- 予防的なマインド
3つの段階で、
自分に合うものを一つずつ取り入れ、
怒りから出てくるだめな行動を、
なんとかコントロールできるようになってほしいと思います。
ありがとうございました
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